RADIOLOGY GLOSSARY
低酸素細胞(Hypoxic Cell)
IN ONE LINE
一言でいうと
酸素供給が不足した環境にある細胞です。生存する腫瘍内低酸素細胞は、低LET放射線に対して比較的抵抗性となり得ます。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
酸素が少ない場所にいる細胞です。死んでいるとは限らず、照射後に生き残ると再び増えることがあるため治療で重要です。
身近なイメージ
腫瘍の血流が一時的に低下して生存細胞が低酸素となる場合があります。分割照射の間に酸素供給が変わり、感受性が変化することもあります。
そもそも低酸素細胞とは?
拡散距離の制約や血流変動などで低酸素が生じます。
腫瘍全体の酸素状態は均一でも時間的に固定でもありません。
定義・しくみ
生理学的な酸素不足または放射線反応へ影響する低い酸素分圧の下にある細胞です。低LET照射では酸素が損傷の固定へ関与するため、同じ生物効果を得るのに低酸素条件でより大きい線量が必要となる場合があります。低酸素細胞と壊死細胞は区別します。
CORE FORMULA
基本公式
OER=
FORMULA NOTES
公式の補足
OERは同一の生物学的終点を比較します。
OERの値を核種・組織によらない一定値としません。
具体例で確認
教材用の同一終点で、酸素のある条件6 Gy、低酸素条件18 Gyが必要だったとします。
OER==3
この例のOERは3です。患者へそのまま線量を3倍にする指示ではなく、実験条件付きの効果比です。
専門的にもう一歩
慢性的な拡散制限と急性の灌流制限が同じ腫瘍で共存できます。低酸素の割合は治療前後や位置によって変わり、再酸素化は分割照射の反応へ関係します。酸素効果は線質や生物学的終点に依存し、高LETでは一般に小さくなります。単一の低酸素マーカーと放射線抵抗性は完全に同じ概念ではありません。
臨床・測定での確認点
- 測定法と酸素状態の時間・空間範囲を明示します。
- 壊死と生存低酸素領域を区別します。
- 酸素効果を個別の処方線量へ機械的に換算しません。
覚えるポイント
- 低酸素でも生存し得る
- 低LETへの比較的抵抗性
- 再酸素化との関係
間違えやすい点
- 低酸素を必ず壊死としない
- 腫瘍の中心だけに低酸素があるとしない
- すべての放射線で同じOERとしない