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専門用語解説
問題解説に出てくる用語を、できるだけやさしい言葉と例で整理しています。問題ページ下の関連用語からも直接移動できます。
放射線治療
電子平衡
光子が体に入ると二次電子が線量を作ります。その電子の出入りが釣り合うと、吸収線量を安定して考えやすくなります。
ビルドアップ領域
体表ですぐ最大線量になるのではなく、少し深いところで線量が高くなる部分です。
二次電子
光子が直接線量を置くというより、飛び出した電子が周囲へエネルギーを渡します。
標準計測法
誰が測っても同じ考え方で線量を評価できるようにした約束です。
イオン再結合補正
せっかく生じた電荷の一部が集められる前に打ち消し合うので、その分を補います。
極性効果
プラスとマイナスの向きを変えると、集まり方の違いで測定値が少し変わることがあります。
TPR20,10
深いところまでどれくらい届きやすいX線かを見る目安です。
PDD
深くなると線量がどう変わるかを、最大線量などを基準に割合で見るものです。
TMR
高エネルギーX線の線量は、表面ではなく少し深い最大線量深で最大になります。TMRは、その最大値を1(または100%)として、目的の深さの線量を比べるための指標です。
線質指標
放射線がどれくらい硬く、深く届きやすいかを見る目安です。
実験系
放射線管理・防護
画像工学
CT
放射線写真学
MRI
核医学
放射線生物学
放射線計測・線量評価
カーマ
光子が物質に当たり、二次電子へエネルギーを渡す入口の量です。実際に物質へ吸収された量である吸収線量とは区別します。
照射線量
空気中でどれくらい電離が起きたかを見る古典的な線量の量です。現在の臨床では吸収線量や空気カーマの理解と合わせて整理します。
線量率
同じ線量でも、短時間で受けるのか長時間で受けるのかを表す量です。
半価層
半価層が厚いほど、透過力が高い線質だと考えます。
実効エネルギー
いろいろなエネルギーが混ざったX線を、代表値として一つのエネルギーで表したものです。
W値
放射線が気体に与えたエネルギーから、どれくらいの電離が起きるかを結びつける値です。
GM計数管
放射線が来た回数を数えるのに向いた検出器です。線量の精密測定より、汚染の有無確認でよく使います。
シンチレーション検出器
放射線を一度光に変え、その光の強さや数を測ります。
TLD
放射線の情報をいったん材料にためておき、あとで温めて光として読み出します。
OSL線量計
放射線の情報をためた素子に光を当て、出てくる光から線量を調べます。
ガラス線量計
放射線を受けた記録をガラスの中に残し、後で光らせて確認します。
放射線生物・防護
放射線安全・医療安全
サーベイメータ
放射線があるか、どのくらい強いかを現場で確認する道具です。
管理区域
放射線を扱うため、誰が入り、どう作業するかをきちんと管理する場所です。
職業被ばく
放射線を扱う仕事の中で、スタッフが受ける被ばくです。
医療被ばく
検査や治療のために患者さんが受ける放射線です。
公衆被ばく
病院の外や周辺にいる一般の人を守るために管理する被ばくです。
線量限度
スタッフや一般の人を守るために決められた被ばくの上限です。
DRL
検査の線量が高すぎないか見直すための参考値です。
患者確認
名前や生年月日など複数の情報で、本人と検査内容が合っているか確認します。
インシデント
ヒヤリとした、またはハッとした出来事を共有して再発を防ぎます。
フェイルセーフ
何かがうまくいかない時に、危険ではなく安全な状態へ止まる仕組みです。
フールプルーフ
人が間違えそうな操作を、最初から起こりにくくする仕組みです。
スイスチーズモデル
一つのミスだけでなく、いくつもの確認漏れが重なった時に事故になります。
X線撮影・装置
FPD
フィルムの代わりに、X線を電気信号へ変換して画像にします。
CR
X線の情報をプレートに一度ためて、あとで読み取り装置でデジタル画像にします。
AEC
必要な画像濃度や信号量になったところで、X線照射を自動で終える機能です。
フォトタイマ
画像に必要な量のX線が届いたかを見て、照射を止めるタイミングを決めます。
焦点サイズ
焦点が小さいほど細かい部分をぼけにくく写せますが、熱容量には不利になります。
ヒール効果
陽極内部でX線が吸収されるため、X線の出方に左右差ができます。
SID
X線を出す場所から検出器までの距離です。画像の拡大や線量に影響します。
拡大率
被写体が検出器から離れるほど、影は大きく写ります。
散乱線
まっすぐ来るはずのX線が、体の中で曲がったり広がったりしたものです。
画像工学・画質評価
CT検査技術
MRI検査技術
SE法
一度乱れた磁化を180度パルスでそろえ直して信号を取り出す基本的な撮像法です。
GRE法
180度パルスを使わず、傾斜磁場を利用して信号を取り出す方法です。
FSE法
一度の準備で複数回データを取ることで、通常のSE法より速く撮る方法です。
EPI
非常に速く画像を作れる撮像法で、拡散強調画像などに使われます。
FLAIR
水の信号を消して、脳室周囲などの病変を見やすくする撮像です。
STIR
脂肪の明るさを消して、浮腫や炎症を見やすくします。
SAR
MRIの電波によって体にどれくらい熱が入りやすいかを示す安全指標です。
ケミカルシフトアーチファクト
水と脂肪が少し違う周波数で信号を出すため、境界がずれて見える現象です。
磁化率アーチファクト
空気、骨、金属などの近くで磁場が乱れ、画像がゆがんだり黒く抜けたりします。
フローボイド
動いている血液が撮像の途中で位置を変えるため、信号がうまく戻らず黒く見えます。
MRA
造影剤を使う方法も使わない方法もあり、血管の走行や狭窄を見ます。
ガドリニウム造影剤
病変や血管を見やすくするために、MRIで使う造影剤です。
NSF
腎臓の働きが弱い人では、MRI造影剤の使用に特に注意が必要です。
クエンチ
MRIの磁石を冷やしているヘリウムが一気に気体になり、酸欠などの危険が生じる状態です。
核医学診療技術
ガンマカメラ
放射性医薬品から出るガンマ線を外からとらえて、臓器の働きを画像にします。
フォトピーク
放射線のエネルギーをきちんと受け取れた信号が集まる山です。
エネルギーウィンドウ
目的のエネルギーに近い信号だけを画像に使うための範囲指定です。
減弱補正
体の深いところから出た信号ほど弱くなるため、その弱まりを補正します。
散乱補正
まっすぐ届いた信号ではない成分を減らして、画像を見やすくします。
99mTc
半減期が約6時間で、画像に使いやすいガンマ線を出すため、多くの検査で使われます。
18F-FDG
糖を多く使う細胞に集まりやすく、腫瘍や炎症、脳・心筋代謝の評価に使います。
骨シンチグラフィ
骨が修復や反応をしている場所に薬が集まり、病変の広がりを見ます。
心筋血流SPECT
心臓の筋肉に血液が十分届いているかを、放射性医薬品の集まり方で見ます。
ドーズキャリブレータ
患者さんに投与する放射性医薬品の量が適切か確認する測定器です。
放射線治療技術
リニアック
がん治療に使う高エネルギー放射線を作る装置です。
MLC
腫瘍の形に合わせて放射線の当たる範囲を細かく調整する部品です。
IMRT
放射線の強さに濃淡をつけて、病変にしっかり当て、周囲の正常組織を守る方法です。
VMAT
装置が回りながら、放射線の形と強さを変えて照射します。
IGRT
治療直前や治療中に画像で位置を確認し、ずれを直して照射します。
CBCT
放射線治療では、治療台上で患者の骨や臓器の位置を立体的に確認し、照射位置のずれを補正するために使います。
GTV
実際に見えている、または確認できる腫瘍そのものの範囲です。
CTV
見えている腫瘍の周りに、見えない広がりの可能性も含めた範囲です。
PTV
治療時の少しのずれを考えて、確実に当てるために広げた範囲です。
OAR
腫瘍の近くにある、守るべき臓器です。
DVH
腫瘍や正常臓器に、線量がどれくらい分布しているかをグラフで見ます。
ボーラス
放射線の最大線量の位置を浅くして、皮膚近くの病変に線量を届きやすくします。
ウェッジ
放射線の強さに斜めの濃淡をつける道具です。
アイソセンタ
装置が回転しても照射の中心として保たれる基準点です。
QA
装置や治療が予定どおり正しく行われているかを、日常的に確認する仕組みです。
医療画像情報学
DICOM
CTやMRIなどの画像を、装置やシステム間でやり取りするための共通ルールです。
PACS
病院内の画像をまとめて保管し、必要な端末で見られるようにする仕組みです。
HIS
病院の診療情報をまとめて管理する中心的なシステムです。
RIS
放射線検査の予定や実施状況を管理する部門用システムです。
可逆圧縮
ファイルサイズを小さくしても、戻したときに画質情報が失われません。
非可逆圧縮
ファイルサイズは小さくしやすいですが、画像情報の一部は失われます。
HL7
病院内のシステム同士が、文字情報をやり取りするための共通ルールです。
匿名化
画像やデータを研究・教育で使うときに、名前やIDなどを見えないようにします。
VPN
外部から病院のシステムに接続するとき、通信を守るための安全な通路です。