RADIOLOGY GLOSSARY
逆二乗則(Inverse Square Law)
IN ONE LINE
一言でいうと
点線源からの放射線強度は距離の二乗に反比例して小さくなるという関係です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
距離が2倍になると、強さは約4分の1になります。
身近なイメージ
懐中電灯から離れるほど光が広がって暗くなるイメージです。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそも逆二乗則とは?
逆二乗則は、点状の放射線源から等方的に広がる放射線の強さが、線源からの距離の二乗に反比例して低下する関係です。距離が2倍になると同じ放射線が広がる球面積は4倍になり、単位面積当たりの量は4分の1になります。
診断撮影の距離補正、外部放射線治療の幾何学、放射線防護の時間・距離・遮蔽のうち距離の効果などで用います。ただし散乱体、線源の大きさ、減弱、ビルドアップが無視できない条件では、逆二乗則だけで実測値を完全には表せません。
定義・しくみ
点線源が真空中または減弱を無視できる媒質中で等方的に放射するとき、距離rにおけるフルエンスまたは強度IはI∝1/r²となります。二つの距離r1、r2ではI2/I1=(r1/r2)²です。線源の物理寸法に比べて距離が十分大きいことが、点線源近似の前提です。
CORE FORMULA
基本公式
= )^2
FORMULA NOTES
公式の補足
= )^2
具体例で確認
線源から1 mで400 μGy/hの場から、同じ方向へ2 mまで離れるとします。
I2 = 400 × )^2 = 100
距離を2倍にすると線量率は4分の1になります。『距離に反比例して半分』ではなく、距離比を二乗する点が計算問題の中心です。
専門的にもう一歩
放射線防護の距離の効果を支える基本法則です。線源を点とみなせる条件で成り立ちます。
臨床・測定での確認点
- X線撮影でSIDを変えて受像器線量を保つ場合、mAsは距離比の二乗に応じて調整します。
- 治療のPDDにはdmaxと測定深の距離差による逆二乗効果が含まれますが、TMRは測定点距離を一定にして比較します。
- 室内散乱が大きい場所では距離を離した実測値が理想的な1/r²より高くなることがあります。
- 線源の近傍や面線源・線状線源では点線源近似が成立しにくく、幾何学を別に考えます。
覚えるポイント
- 距離による被ばく低減
- 二乗に反比例
- 点線源近似
間違えやすい点
- 2倍で1/2と誤らない
- 面線源や散乱線場で単純適用しすぎない
- 時間・遮へいとの三原則を忘れない