RADIOLOGY GLOSSARY
MTF(変調伝達関数)
IN ONE LINE
一言でいうと
画像システムが空間周波数ごとのコントラストをどれだけ保てるかを示す指標です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
細かい線や境界をどれくらいくっきり写せるかを表します。
身近なイメージ
細いしま模様を撮ったとき、どこまで線がつぶれず見えるかを見るイメージです。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそもMTFとは?
MTFは、画像システムが被写体のコントラストを空間周波数ごとにどれだけ再現できるかを示す解像特性の指標です。大きな構造から細かな構造まで、入力の濃淡差が出力画像でどの程度保たれるかを0から1の範囲で表します。
一般に空間周波数が高くなるほどMTFは低下します。単に『見える最小サイズ』を一つ示すのではなく、低周波から高周波までの伝達特性を曲線として評価できる点が重要です。
定義・しくみ
正弦波状の入力コントラストに対する出力コントラストの比を、空間周波数の関数として表したものです。線形・位置不変な画像システムでは、点像強度分布PSFまたは線像強度分布LSFのフーリエ変換の絶対値を、ゼロ周波数で正規化して求めます。
CORE FORMULA
基本公式
MTF(u) =
具体例で確認
入力コントラストが100%の2 cycles/mmのパターンを撮影し、画像上で40%のコントラストとして再現されたとします。
MTF(2 ) = = 0.40
このシステムは2 cycles/mmの濃淡変化を40%伝達しています。MTFが0.5となる周波数と、MTFがほぼ0になる限界周波数は別の指標です。
専門的にもう一歩
MTFは解像特性の代表指標で、点広がり、サンプリング、再構成、検出器特性の影響を受けます。NPSやDQEと合わせると画質評価を体系的に理解できます。
臨床・測定での確認点
- スリット法、エッジ法、矩形波チャート法では得られる中間量と補正手順が異なります。
- デジタル系ではサンプリング間隔とNyquist周波数を確認し、エイリアシングの影響を分けて考えます。
- 高周波MTFが高くてもノイズが大きければ低コントラスト信号が見やすいとは限りません。
- CTでは再構成関数、表示FOV、マトリクス、逐次近似条件などが空間分解能へ影響します。
覚えるポイント
- 空間周波数ごとのコントラスト伝達
- 解像特性
- NPS・DQEとの違い
間違えやすい点
- ノイズ量の指標と混同しない
- 単一の数値だけで画質全体を判断しない
- 高周波と低周波の意味を逆にしない