RADIOLOGY GLOSSARY
ROC解析(Receiver Operating Characteristic Analysis)
IN ONE LINE
一言でいうと
判定しきい値を変えたときの真陽性率と偽陽性率の関係を曲線で表し、検査や分類器の識別性能を評価する方法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
陽性とする基準を厳しくしたり緩くしたりして、見つける割合と誤って陽性にする割合がどう変わるかを調べます。
身近なイメージ
読影者の確信度スコアを陽性判定へ変換するしきい値を変え、病変を見つける感度と病変なしで誤検出する割合を比較します。
そもそもROC解析とは?
縦軸は感度、横軸は1−特異度です。
一つのしきい値で得られる点と、しきい値全体のROC曲線を区別します。
定義・しくみ
疾患あり・なしなどの参照基準に対して、スコアや確信度の判定しきい値を動かし、TPR=TP/(TP+FN)とFPR=FP/(FP+TN)を対にして描く方法です。参照基準や標本選択も結果の信頼性に影響します。
CORE FORMULA
基本公式
TPR = ;FPR = = 1−特異度
FORMULA NOTES
公式の補足
分母は実際の疾患あり数・なし数です。
横軸を特異度そのものとして読む形式では向きが変わるので軸ラベルを確認します。
具体例で確認
疾患あり50例中40例を陽性、疾患なし100例中10例を陽性と判定した教材用例です。
TPR = = 0.80;FPR = = 0.10
ROC上の点は横0.10、縦0.80です。この一点だけではAUCは計算できません。
専門的にもう一歩
しきい値を緩めると通常TPRとFPRはともに増えます。ROCは識別性能を表しますが、予測確率の校正や有病率に依存する的中率を直接表すものではありません。読影者比較では同じ症例を使う対応関係や、複数読影者・症例のばらつきを統計的に扱います。
臨床・測定での確認点
- 疾患の参照基準を明示します。
- 臨床目的に必要な偽陽性率付近も確認します。
- 同じデータでしきい値を最適化し性能を評価すると過大評価に注意します。
覚えるポイント
- 縦軸は感度
- 横軸は偽陽性率
- しきい値を変えて曲線を作る
間違えやすい点
- 横軸を常に特異度としない
- 一つのしきい値の点を曲線全体としない
- ROCから陽性的中率を直接読むとしない