RADIOLOGY GLOSSARY

吸収線量Absorbed Dose

IN ONE LINE

一言でいうと

物質1 kgあたりに吸収された放射線エネルギーを表す量で、単位はGyです。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

放射線が物質にどれくらいエネルギーを置いていったかを表します。

身近なイメージ

同じ熱量でも、小さい物を温めるのと大きい物を温めるのでは温まり方が違うので、質量あたりで考えるイメージです。

そもそも吸収線量とは?

吸収線量は、放射線が物質へ実際に与えた平均エネルギーを、その物質の質量で割った物理量です。単位はGy(グレイ)で、1 Gyは1 kg当たり1 Jのエネルギーが吸収されたことを意味します。

放射線治療では腫瘍や正常組織へ与える線量を表す基本量です。一方、放射線防護で用いる等価線量・実効線量は、生物学的影響や組織感受性を重み付けした防護量であり、目的と単位記号を区別します。

定義・しくみ

質量dmの物質へ電離放射線によって付与された平均エネルギーdεをdmで除した量で、D=dε/dmと定義されます。SI単位はJ/kgで、固有名称がGyです。吸収線量は物質と位置を指定して初めて意味が定まり、同じ放射線場でも水、空気、骨など媒質が異なれば値が変わります。

CORE FORMULA

基本公式

D =

FORMULA NOTES

公式の補足

1 Gy = 1

Svは防護量、Gyは物理量として整理する

具体例で確認

質量0.20 kgの組織へ平均0.40 Jのエネルギーが付与されたとします。

D = 0.40 kg = 2.0 Gy

この組織の平均吸収線量は2.0 Gyです。放射線加重係数や組織加重係数は、この吸収線量の定義には含まれません。

専門的にもう一歩

吸収線量は治療線量や線量測定の基本量です。防護で用いる等価線量・実効線量はリスク評価のための量であり、GyとSvを目的に応じて区別します。

臨床・測定での確認点

  • 治療線量は一般に水吸収線量として校正し、水を軟部組織の基準媒質として扱います。
  • Gyはエネルギー付与の物理量、Svは放射線防護上のリスク評価量という役割の違いを押さえます。
  • 同じ平均吸収線量でも、空間分布、線量率、分割方法、放射線の種類によって生物学的効果は同一とは限りません。
  • 点線量、平均線量、最大・最小線量など、どの体積を評価しているかをDVHとともに確認します。

覚えるポイント

  • 単位Gy
  • 等価線量・実効線量との違い
  • 線量測定の基礎

間違えやすい点

  • GyとSvを混同しない
  • 組織加重係数を含む量ではない
  • 防護量として扱いすぎない

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