RADIOLOGY GLOSSARY

Fano因子(Fano factor)

IN ONE LINE

一言でいうと

検出器内で一定の付与エネルギーから生じる電荷対などの個数について、分散を平均個数で割った因子です。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

同じエネルギーからできる電子・正孔などの数が、どの程度ばらつくかを表します。

身近なイメージ

平均生成数N=10000、F=0.10と仮定した理想的な電荷生成モデルです。 標準偏差は約31.6対です。F=0.10は教材値で、全半導体に共通する定数ではありません。

そもそもFano因子とは?

同じエネルギーからできる電子・正孔などの数が、どの程度ばらつくかを表します。

分散=F×平均生成数。/電荷生成と計数を区別。/分解能への寄与。

定義・しくみ

検出器内で一定の付与エネルギーから生じる電荷対などの個数について、分散を平均個数で割った因子です。エネルギー付与が固定された場合の生成ゆらぎを、入射放射線の計数ゆらぎとは区別します。

FORMULA

F=分散/平均生成数で無次元です。

エネルギーが固定された条件の生成ゆらぎを扱います。

具体例で確認

平均生成数N=10000、F=0.10と仮定した理想的な電荷生成モデルです。

Var(N)=FN=1000; σN=√1000≈31.6

標準偏差は約31.6対です。F=0.10は教材値で、全半導体に共通する定数ではありません。

専門的にもう一歩

平均生成数をNとすると分散はFNです。半導体や気体の電離では、エネルギー保存や生成過程の相関により単純PoissonのF=1より小さくなることがあります。材料・条件に依存し、実測のエネルギー分解能には電子回路や電荷収集の寄与も加わるため、Fだけで装置全体を評価しません。

臨床・測定での確認点

  • 材料・温度・付与エネルギーを示します。
  • 電子雑音と電荷収集の寄与を分けます。
  • 計数統計の分散と区別します。

覚えるポイント

  • 分散=F×平均生成数。
  • 電荷生成と計数を区別。
  • 分解能への寄与。

間違えやすい点

  • Fは検出効率ではありません。
  • 全ての装置雑音を一個のFで説明しません。
  • F<1を放射能の壊変が規則的という意味にしません。

一緒に確認したい用語

エネルギー分解能半導体検出器ポアソン分布