RADIOLOGY GLOSSARY
リニアック(医療用リニアック(直線加速器))
IN ONE LINE
一言でいうと
電子を加速し、高エネルギーX線や電子線を発生させる放射線治療装置です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
がん治療に使う高エネルギー放射線を作る装置です。
身近なイメージ
電子を勢いよく走らせて、治療用の強いX線を作る加速器です。
そもそもリニアックとは?
医療用リニアックは、マイクロ波の電場で電子を直線的に加速し、高エネルギーX線または電子線を作って外部放射線治療に用いる装置です。高エネルギーX線では加速電子をターゲットへ衝突させて制動放射を発生させます。
電子銃、加速管、マイクロ波源、偏向電磁石、ターゲット、平坦化フィルタまたはFFF構成、モニタ線量計、コリメータ、MLCなどが連携します。インターロックと日常・定期QAによって、線量と幾何学精度を維持します。
定義・しくみ
電子銃から取り出した電子を、マグネトロンまたはクライストロンなどが供給する高周波電力によって加速管内で加速する治療装置です。光子モードではターゲットでX線へ変換し、電子線モードではターゲットを退避させて散乱箔または走査系で照射野を形成します。モニタ線量計が出力を監視し、設定MUへ達するとビームを停止します。
具体例で確認
6 MV X線治療では、加速電子を高原子番号のターゲットへ当てて制動X線を発生させ、MLCで病変形状に合わせて照射野を作ります。
『6 MV』は光子一個の単一エネルギーではなく、加速電位に由来する公称ビーム品質です。連続スペクトルと装置構成を区別します。
専門的にもう一歩
リニアックはマイクロ波で電子を加速し、ターゲットに当ててX線を発生させます。電子線治療ではターゲットを使わず散乱箔などで広げます。
臨床・測定での確認点
- 出力、平坦度・対称性、エネルギー、光・放射線照射野、レーザー、アイソセンタなどをQAで監視します。
- FFFビームは平坦化フィルタを用いず、軸外線量分布と高い線量率が特徴です。
- 光子線と電子線ではターゲット、散乱箔、アプリケータなどビームライン上の構成が切り替わります。
- 画像誘導装置、治療台、記録照合系を含めた総合的な幾何学・安全確認が必要です。
覚えるポイント
- 高エネルギーX線と電子線
- ターゲット、平坦化フィルタ、MLC
- 治療装置のQA
間違えやすい点
- 診断用X線装置と同じエネルギー範囲で考えない
- 電子線とX線の発生経路を混同しない
- 機械的精度管理を忘れない