RADIOLOGY GLOSSARY
MLC(多分割コリメータ)
IN ONE LINE
一言でいうと
多数の金属リーフで照射野の形を作る多分割絞りです。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
腫瘍の形に合わせて放射線の当たる範囲を細かく調整する部品です。
身近なイメージ
ブラインドの羽を一枚ずつ動かして光の形を変えるようなものです。
そもそもMLCとは?
MLCは、多数の高密度金属製リーフを独立に動かして、放射線照射野を標的形状へ合わせる装置です。従来の鉛ブロックを置き換えるだけでなく、IMRTやVMATでは照射中にリーフを動かし、位置ごとのフルエンスを変調します。
リーフは放射線を完全には止めないため、リーフ透過、リーフ間漏洩、先端形状、tongue-and-groove効果などを治療計画装置でモデル化します。位置精度や速度のずれは線量分布へ直結するため、機械QAと患者別QAの両方が重要です。
定義・しくみ
治療ヘッド内に配置された多数の可動リーフによって、ビーム方向から見た開口形状と時間的な照射量を制御する二次コリメータです。静的照射野形成、step-and-shoot、sliding-window、VMATなどで使用されます。リーフ幅はアイソセンタ面換算で表されることが多く、中心部と外側で幅が異なる装置もあります。
具体例で確認
標的の近くに脊髄がある症例で、各ガントリ角度からMLC開口を変化させるとします。
標的方向では必要なフルエンスを通し、脊髄方向ではリーフを閉じて線量を抑えます。ただし閉じた領域にも透過・漏洩線量があるため、ゼロ線量とはみなしません。
専門的にもう一歩
MLCは3D-CRT、IMRT、VMATで重要です。リーフ幅、透過線量、リーフ位置精度、tongue-and-groove効果などが品質管理で問われます。
臨床・測定での確認点
- picket fence試験などでリーフ位置精度と再現性を確認します。
- 小開口では線源遮蔽、リーフ先端形状、検出器体積平均の影響が大きくなります。
- リーフ透過率、リーフ間・リーフ端漏洩、tongue-and-groove効果を区別します。
- 動的照射ではリーフ速度、線量率、ガントリ角度の同期誤差が線量分布へ影響します。
覚えるポイント
- 照射野形成
- IMRT・VMATとの関係
- リーフ位置精度
間違えやすい点
- 完全に放射線を遮蔽できると考えない
- リーフ透過を忘れない
- 治療計画と実機QAを分けて考える