RADIOLOGY GLOSSARY
個人線量当量(Personal Dose Equivalent)
IN ONE LINE
一言でいうと
身体の指定点の下、深さdの軟組織における線量当量として定義する個人モニタリング用の運用量です。実効線量そのものではありません。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
個人線量計で外部被ばくを管理するための量です。深さの指定があり、胸の線量計の一つの値から体内のすべての臓器線量が分かるわけではありません。
身近なイメージ
Hp(10)を測る胸部線量計と、水晶体近くに装着するHp(3)の線量計では対象と装着条件が異なります。同じSvでも同じ意味の測定とは限りません。
そもそも個人線量当量とは?
Hp(10)、Hp(0.07)、Hp(3)は深さが異なります。
防護量を管理するための運用量であり、定義と測定条件を区別します。
定義・しくみ
身体上の指定された点の直下、適切な深さdの軟組織での線量当量Hp(d)です。dは通常mmで記し、透過性放射線には10 mm、皮膚には0.07 mm、水晶体には3 mmが代表的です。線量計は対応する校正ファントム等で校正され、実際の臓器内で測るわけではありません。
FORMULA
dの10、0.07、3はmmの深さで、係数や線量値ではありません。
異なる深さの報告値を単純に加算しません。
具体例で確認
教材用に、ある線量計の報告がHp(10)=0.20 mSv、Hp(0.07)=0.35 mSvとします。
異なる深さの運用量で、0.55 mSvへ足して実効線量としません。目的の防護評価に対応する手順を使います。
専門的にもう一歩
線量当量は線質係数Qに基づく概念で、臓器平均線量をwRで重み付けする等価線量と定義が異なります。Hp(10)は多くの透過性放射線場で外部実効線量を近似するために用いられますが、エネルギー、入射方向、防護具と装着位置の影響があります。ICRUの新しい運用量体系とは名称・定義を区別し、使用する測定体系を明記します。
臨床・測定での確認点
- 深さdと線量計の校正・応答を確認します。
- 防護エプロンとの関係を含む着用位置を守ります。
- 内部取り込みの評価は別のモニタリングを行います。
覚えるポイント
- 個人モニタリングの運用量
- 10・0.07・3 mmの区分
- 実効線量・等価線量との違い
間違えやすい点
- Hp(10)を全条件で実効線量そのものとしない
- Hp(0.07)とHp(10)を足さない
- 個人線量計で内部線量も直接測れるとしない