RADIOLOGY GLOSSARY
β−壊変(Beta-Minus Decay)
IN ONE LINE
一言でいうと
原子核内の中性子が陽子へ変わり、電子と電子反ニュートリノを放出する壊変です。質量数は変わらず原子番号が1増えます。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
核の中で中性子が陽子へ変わり、電子が出る壊変です。出る電子は、原子の外側の電子殻から飛び出す電子とは違います。
身近なイメージ
60Coはβ−壊変で60Niの励起状態へ移り、その後の脱励起でγ線を放出します。β−とγ線を一つの同じ放射線として扱いません。
そもそもβ−壊変とは?
主に中性子過剰の核で起こります。
電子の運動エネルギーは通常連続分布となり、最大値と平均値を区別します。
定義・しくみ
核内の弱い相互作用により中性子が陽子へ変わり、β−粒子である電子と電子反ニュートリノが生成・放出される過程です。娘核の質量数Aは親と同じで、原子番号Zは一つ大きくなります。娘が励起状態となると、続いてγ線などを放出する場合があります。
CORE FORMULA
基本公式
n→p+e⁻+ν̅e;(A,Z)→(A,Z+1)
FORMULA NOTES
公式の補足
Aは核子数であり、電子を含む粒子の総数ではありません。
e⁻は核壊変で生じる電子で、内部転換電子と生成機構が異なります。
具体例で確認
教材用にA=60、Z=27の親核がβ−壊変するとします。
Ad=60;Zd=27+1=28
娘はA=60、Z=28です。核内の中性子数は1減り、陽子数は1増えます。
専門的にもう一歩
壊変エネルギーは電子、反ニュートリノ、娘核の反跳へ分配されるため、電子は単一の運動エネルギーを持ちません。β線の飛程と線量分布にはエネルギースペクトルが関係します。原子核の脱励起や、物質中のβ電子による制動放射は別の二次過程として考え、純β放出核種でも測定条件を確認します。
臨床・測定での確認点
- 核種の分岐と随伴光子を確認します。
- β線測定では自己吸収と窓材を考慮します。
- 遮蔽は制動放射も考慮した施設手順に従います。
覚えるポイント
- Zが1増える
- Aは不変
- 電子と反ニュートリノ
間違えやすい点
- Zが減るとしない
- β電子を電子殻由来としない
- β電子のエネルギーを必ず単色としない