RADIOLOGY GLOSSARY
生物学的半減期(Biological Half-Life)
IN ONE LINE
一言でいうと
生体内の物質量が生物学的な除去過程だけによって半分になる時間です。核種の物理的壊変による半減期とは異なります。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
体からの排泄などで物質が半分に減るまでの時間です。放射性核種が壊変して減る時間とは別に考えます。
身近なイメージ
同じ核種でも化学形が異なれば臓器への取込みと排泄が変わり、生物学的半減期も変わり得ます。核種名だけから一定の値を選べるとは限りません。
そもそも生物学的半減期とは?
対象の臓器・区画と物質の化学形を明示します。
一定の半減期を使う単純モデルは、除去がおおむね指数関数的な場合に適用します。
定義・しくみ
指定した生物学的系に存在する物質量が、生物学的過程によって初期値の半分となる時間です。単一区画の一次除去モデルではNb(t)=Nb(0)e^(−λbt)、Tb=ln2/λbです。放射能測定から求める場合は物理的壊変を分離して考えます。
CORE FORMULA
基本公式
Tb=;=+
FORMULA NOTES
公式の補足
Tp・Tb・Teは同じ時間単位です。
独立した指数モデルでTpとTbが有限の正の値なら、Teはどちらよりも短くなります。生物学的除去がない極限ではTe=Tpです。
具体例で確認
教材用に物理的半減期Tp=6 h、生物学的半減期Tb=12 hで、独立した単一指数の除去とします。
=+;Te=4 h
有効半減期は4 hです。Tbそのものが4 hへ変わるわけではありません。
専門的にもう一歩
実際の体内動態には取込み、臓器間移行、再循環、複数の除去成分があり、単一の生物学的半減期だけでは表せない場合があります。計数の減少には物理的壊変と生物学的変化の両方が混ざるため、背景、感度、時間依存の取込みも評価します。線量評価では時点の放射能だけでなく時間積分した臓器内放射能が重要です。
臨床・測定での確認点
- 対象の区画と化学形を明示します。
- 動態測定では物理的減衰を適切に扱います。
- 単一指数の適合性を確認し、複数成分を無理に一値へまとめません。
覚えるポイント
- 生物学的除去による半減
- 物理的・有効半減期との違い
- 逆数を加える関係
間違えやすい点
- 核種固有の物理的半減期としない
- 取込み中の増加にも単純な減少式を当てはめない
- 有効半減期を二つの平均としない