RADIOLOGY GLOSSARY
DNA塩基損傷(DNA Base Damage)
IN ONE LINE
一言でいうと
DNAの塩基に生じる化学的な変化です。酸化などで塩基対形成が変わる場合があり、鎖切断や固定した遺伝子変異とは区別します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
DNAの文字にあたる塩基が化学的に傷つくことです。修復される場合もあり、傷が一つできたら必ず変異になるわけではありません。
身近なイメージ
酸化された塩基が複製時に誤った塩基対を作ると、修復されなかった場合に変異へつながり得ます。塩基の傷と骨格の切断は同じ構造変化ではありません。
そもそもDNA塩基損傷とは?
放射線以外の代謝・化学作用でも生じます。
損傷、修復、変異の固定を別の段階として扱います。
定義・しくみ
DNAのアデニン、グアニン、シトシン、チミンなどに起こる化学構造の変化です。放射線の直接・間接作用で発生し得ます。多くの酸化塩基損傷は塩基除去修復等の対象になりますが、損傷の種類と近接する複合損傷により修復は異なります。
CORE FORMULA
基本公式
損傷指標の比=
FORMULA NOTES
公式の補足
比は同じ指標・単位で計算します。
指標比を変異確率の式としません。
具体例で確認
教材用の測定で基準試料の指標値10、処理後20を同じ方法で測ります。
指標比==2
指標は2倍です。変異率や吸収線量が2倍だとは結論できません。
専門的にもう一歩
塩基損傷の測定では試料処理中の酸化や分析特異性、修復・代謝による変化を考慮します。近い位置に複数の損傷があると単独損傷と同じ修復効率ではない場合があります。損傷量の平均だけでは配列、場所、細胞の応答を表せず、臨床的なリスクを一意に推定しません。
臨床・測定での確認点
- 損傷種と測定法を明示します。
- 試料処理の影響を評価します。
- 採取時刻と修復の影響を考慮します。
覚えるポイント
- 塩基の化学変化
- 鎖切断と区別
- 塩基除去修復
間違えやすい点
- 損傷を必ず固定変異としない
- 放射線だけで生じるとしない
- 単独損傷と複合損傷を同一にしない