RADIOLOGY GLOSSARY
DNA一本鎖切断(DNA Single-Strand Break)
IN ONE LINE
一言でいうと
DNA二重鎖のうち一方の糖リン酸骨格が切断される損傷です。反対側の鎖は連続していても、損傷の修復が必要です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
DNAの二本の鎖の片方だけが切れる損傷です。修復できる場合が多くても、放置してよい損傷という意味ではありません。
身近なイメージ
アルカリ条件のコメットアッセイでDNA損傷を調べます。ただしこの方法は一本鎖切断だけを選択的に数える検査ではなく、条件に応じて他の損傷も影響します。
そもそもDNA一本鎖切断とは?
二本鎖切断とは損傷した鎖の数と配置が異なります。
近接する別の損傷や複製の過程によって、より重大な損傷へつながる場合があります。
定義・しくみ
DNAの片方の鎖で糖リン酸骨格の連続性が失われる損傷です。放射線による直接的な作用やラジカル反応などで生じます。切断端の化学状態や周囲の塩基損傷などにより必要な修復処理は異なり、単に端を接続するだけで済むとは限りません。
FORMULA
SSB数をそのままDSB数へ換算できません。
測定の強度や尾の指標を細胞死率へ直接変換しません。
具体例で確認
DNA図で一方の鎖だけが途切れ、反対側の鎖が連続している教材用模式例です。
この状態は一本鎖切断です。両鎖の近い位置が切れているDSBとは区別します。
専門的にもう一歩
一本鎖切断は放射線損傷の中で比較的多く生じますが、多くの切断は修復されます。対向鎖の近接損傷やDNA複製との干渉で二本鎖損傷へ関係する場合があります。アルカリコメットなどの測定結果にはアルカリ不安定部位や試料処理も影響するため、測定信号を厳密な切断個数と同一視しません。
臨床・測定での確認点
- 測定法のpHと前処理を確認します。
- 照射から測定までの修復時間を記録します。
- DNA損傷と長期細胞生存を別に評価します。
覚えるポイント
- 片方の鎖の骨格切断
- DSBとの配置の違い
- 修復と測定法の条件
間違えやすい点
- SSBは生物学的影響がないとしない
- 二本の離れたSSBを必ず一つのDSBと数えない
- アルカリコメットがSSBだけを測るとしない