RADIOLOGY GLOSSARY
フリーラジカル(Free Radical)
IN ONE LINE
一言でいうと
不対電子を持つ原子・分子などの化学種です。放射線で生じる反応性ラジカルは生体分子への損傷へ関係します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
電子の対がそろっていない化学種です。水から生まれる•OHなどは反応しやすいですが、すべてのラジカルが同じ性質ではありません。
身近なイメージ
ヒドロキシルラジカル•OHはヒドロキシドイオンOH⁻と異なります。過酸化水素H2O2は反応性酸素の一つですが、通常の閉殻分子でラジカルではありません。
そもそもフリーラジカルとは?
名称は不対電子という電子状態に基づきます。
活性酸素種にはラジカルでない物質も含まれるため同義ではありません。
定義・しくみ
不対電子を持つ化学種をラジカルと呼び、一般にフリーラジカルとも呼びます。中性のものだけでなく電荷を持つラジカルイオンもあります。反応性と寿命は化学種と環境に依存し、『不対電子を持つ』ことだけから一律の危険性や寿命は決まりません。
FORMULA
点記号•は不対電子、上付き+・−は電荷を示します。
ラジカル生成量を線量へ普遍的に換算する式はありません。
具体例で確認
教材用に•OH、OH⁻、H2O2という三つの化学種を比較します。
•OHは不対電子を持つラジカルです。OH⁻とH2O2を、名前に酸素があるだけで同じラジカルへ分類しません。
専門的にもう一歩
放射線は水や生体分子を電離・励起し、反応性ラジカルを生成できます。ラジカル反応は分子損傷、再結合、酸素との反応など複数の経路を持ちます。電子スピン共鳴などで研究できますが、検出感度や捕捉剤の反応が測定へ影響します。化学的なラジカル除去の実験結果だけから患者の放射線影響を予測しません。
臨床・測定での確認点
- 化学種と電荷・不対電子の記号を区別します。
- 測定法の時間分解能と捕捉条件を確認します。
- 抗酸化作用の指標を臨床的防護効果へ直接読み替えません。
覚えるポイント
- 不対電子の存在
- •OHとOH⁻の区別
- 活性酸素種と完全な同義ではない
間違えやすい点
- すべての活性酸素をラジカルとしない
- ラジカルを必ず中性としない
- すべてのラジカルの寿命と反応性が同じとしない