RADIOLOGY GLOSSARY
エネルギーウィンドウ(Energy Window)
IN ONE LINE
一言でいうと
核医学で受け入れるガンマ線エネルギー範囲の設定です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
目的のエネルギーに近い信号だけを画像に使うための範囲指定です。
身近なイメージ
目的のラジオ局の周波数だけにチューニングするようなものです。
そもそもエネルギーウィンドウとは?
エネルギーウィンドウは、ガンマカメラやSPECTで画像へ採用する検出事象のエネルギー範囲です。通常は目的核種のフォトピークを中心に設定し、低エネルギー側へ多い散乱線を除外します。
幅を狭くすると散乱除去は改善しますが感度が低下し、ピークドリフトの影響も受けやすくなります。広くすると計数は増えますが散乱成分も増えるため、エネルギー分解能と核種に合わせます。
定義・しくみ
波高分析器で設定する下限エネルギーから上限エネルギーまでの受付範囲です。中心エネルギーEと全幅w%を用いる対称窓では、下限E×(1-w/200)、上限E×(1+w/200)となります。主ウィンドウのほか、散乱補正用の副ウィンドウを設ける方法があります。
具体例で確認
140 keVへ15%幅の対称ウィンドウを設定します。
半幅 = 140 × 0.075 = 10.5 keV、範囲 = 129.5〜150.5 keV
全幅15%は中心から±7.5%です。上下へ±15%とすると全幅30%になってしまいます。
専門的にもう一歩
エネルギーウィンドウはフォトピークを中心に設定します。狭すぎると感度が低下し、広すぎると散乱線が混入します。
臨床・測定での確認点
- 撮像前にフォトピーク中心が設定値へ合っているかを確認します。
- TEW法などでは主ウィンドウの両側へ副ウィンドウを置いて散乱を推定します。
- 低エネルギー側だけでなく、高エネルギー核種の隔壁貫通やdownscatterも考慮します。
- ウィンドウ幅と画像コントラスト・感度のトレードオフを理解します。
覚えるポイント
- フォトピーク中心に設定
- 感度と散乱線のバランス
- 核種ごとのエネルギー
間違えやすい点
- 広ければ画質が常に良くなると考えない
- 散乱線の影響を忘れない
- 核種ごとの設定を混同しない