RADIOLOGY GLOSSARY
フォトピーク(Photopeak)
IN ONE LINE
一言でいうと
ガンマ線の全エネルギーが検出器に吸収されたときに現れるエネルギースペクトル上のピークです。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
放射線のエネルギーをきちんと受け取れた信号が集まる山です。
身近なイメージ
目的の音だけが集まって大きく見える音量グラフの山のようなものです。
そもそもフォトピークとは?
フォトピークは、入射γ線の全エネルギーが検出器内へ付与された事象がエネルギースペクトル上に作るピークです。核種の主γ線エネルギーに対応し、撮像用エネルギーウィンドウの中心に設定します。
検出器内で一度Compton散乱しても、散乱光子が最終的に吸収されて全エネルギーが残ればピークへ入ります。したがって『最初の相互作用が光電効果だった事象だけ』ではありません。
定義・しくみ
単一エネルギーγ線のエネルギーが検出器内で完全に吸収された事象を、有限のエネルギー分解能で測定したときに現れる分布ピークです。ピーク幅は統計揺らぎや検出器性能で広がり、半値幅FWHMとピークエネルギーの比でエネルギー分解能を評価します。
具体例で確認
99mTcの140 keVピークに対し、20%幅の対称エネルギーウィンドウを設定します。
下限 = 140 × 0.90 = 126 keV、上限 = 140 × 1.10 = 154 keV
126〜154 keVを主ウィンドウとします。20%を上下へそれぞれ20%広げるのではなく、全幅20%なら中心から±10%です。
専門的にもう一歩
フォトピークは核種識別やエネルギーウィンドウ設定に重要です。散乱線は低エネルギー側に分布し、画像コントラストを低下させます。
臨床・測定での確認点
- フォトピーク位置のずれはPMT利得や高電圧変化を示し、ウィンドウ外への計数損失を起こします。
- エネルギー分解能が良いほどピークが狭く、散乱成分を分離しやすくなります。
- 複数エネルギー核種では各ピークとコリメータ隔壁貫通を考慮します。
- 光電効果の名称と似ていますが、ピーク形成は検出器内での全エネルギー吸収全体を指します。
覚えるポイント
- エネルギーウィンドウ設定
- 散乱線除去
- 核種のガンマ線エネルギー
間違えやすい点
- 散乱線ピークと混同しない
- ウィンドウ幅を広げすぎると散乱線が増える
- 分解能の影響を忘れない