RADIOLOGY GLOSSARY
FSE法(Fast Spin Echo Method)
IN ONE LINE
一言でいうと
1回のTR内で複数のエコーを収集して撮像時間を短縮するスピンエコー系の撮像法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
一度の準備で複数回データを取ることで、通常のSE法より速く撮る方法です。
身近なイメージ
1回の買い物で複数の用事をまとめて済ませるような効率化です。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそもFSE法とは?
FSE法は、一回の90度励起後に複数の180度再収束パルスを加え、異なる位相エンコードを持つ複数エコーを一つのTR内で収集する高速SE法です。エコートレイン長の分だけ撮像時間を短縮できます。
各エコーは異なるTEで得られるため、k空間のどこへ配置するかで画像コントラストとぼけが変わります。中心付近を収集するエコーの時刻を実効TEと呼び、主なコントラストを決めます。
定義・しくみ
一回の励起に対して180度パルス列を加え、echo train lengthまたはturbo factorに相当する複数のk空間ラインを収集する方法です。単純な2D SEと比べた撮像時間は概ねエコートレイン長に反比例しますが、T2減衰によるブラー、磁化移動、脂肪の高信号化、SAR増加が生じ得ます。
具体例で確認
位相エンコード数256、TR=4000 ms、加算1、エコートレイン長8のFSEを考えます。
撮像時間 ≈ 4 s × = 128 s
同条件の単一エコーSEに比べ、理想的には約8分の1へ短縮されます。実際はダミー走査や並列撮像など他条件も影響します。
専門的にもう一歩
FSE法はTSE法とも呼ばれ、T2強調画像で多用されます。エコートレイン長、実効TE、脂肪信号の見え方などが問われやすいです。
臨床・測定での確認点
- エコートレイン長を長くすると高速化しますが、T2減衰による画像ぼけが増えやすくなります。
- 多数の180度パルスを使うためSARが増え、高磁場ではrefocusing flip angleの調整が用いられます。
- 通常SEより脂肪が高信号に見えることがあり、腹部・骨盤では脂肪抑制を併用する場合があります。
- 実効TEはk空間中心を収集したエコー時刻であり、最初または最後のエコー時間とは限りません。
覚えるポイント
- 撮像時間短縮
- T2強調画像でよく使う
- エコートレイン長
間違えやすい点
- SE法と全く別系統と考えない
- 実効TEの概念を忘れない
- 脂肪が高信号になりやすい点に注意する