RADIOLOGY GLOSSARY
焦点サイズ(X線管焦点サイズ)
IN ONE LINE
一言でいうと
X線管の焦点の大きさで、画像の幾何学的不鋭に影響します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
焦点が小さいほど細かい部分をぼけにくく写せますが、熱容量には不利になります。
身近なイメージ
細いペンの方が細かい字を書けますが、太いペンの方が広く塗りやすい、という違いです。
そもそも焦点サイズとは?
焦点サイズは、X線管の陽極上で電子が衝突してX線を発生する領域の大きさです。焦点が小さいほど幾何学的不鮮鋭が小さくなり、細部を鮮明に描出しやすくなります。
線焦点原理により、陽極上の実焦点を大きくして熱を分散しながら、受像器方向から見た実効焦点を小さくできます。ただし陽極角度を小さくすると照射野やヒール効果にも影響します。
定義・しくみ
実焦点は電子線が陽極ターゲットへ衝突する面積、実効焦点は中心X線方向から投影して見える焦点寸法です。線焦点原理では実効焦点の長さは実焦点長と陽極角度の正弦に関係します。公称焦点には規格上の許容範囲があり、負荷によってブルーミングが生じることがあります。
FORMULA
幾何学的不鋭は焦点サイズ、OID、SIDに影響される
具体例で確認
焦点寸法f=1.0 mm、被写体から受像器までの距離OID=10 cm、線源から被写体までの距離SOD=100 cmとします。
Ug = f × = 1.0 × = 0.10 mm
幾何学的不鮮鋭は0.10 mmです。焦点を小さくする、OIDを短くする、SODを長くすることで小さくできます。
専門的にもう一歩
焦点サイズは空間分解能、拡大撮影、焦点ぼけ、陽極熱容量と関連します。小焦点は高分解能に有利ですが、大電流撮影では焦点負荷に注意します。
臨床・測定での確認点
- 小焦点は空間分解能に有利ですが、許容管電流が小さく長時間撮影になりやすい制約があります。
- 焦点寸法はピンホール、スリット、スターパターンなどで評価します。
- 管電流増加による空間電荷の変化で実効焦点が大きくなるブルーミングに注意します。
- 焦点の陽極・陰極方向で形状や解像特性が異なる場合があります。
覚えるポイント
- 小焦点は高分解能に有利
- 大焦点は大電流に有利
- 拡大撮影と焦点ぼけ
間違えやすい点
- 小焦点が常に最適と考えない
- 熱容量とのトレードオフを忘れない
- SID/OIDとの関係を無視しない