RADIOLOGY GLOSSARY
拡大率(幾何学的拡大率)
IN ONE LINE
一言でいうと
実物に対して画像上でどれだけ大きく写るかを示す比です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
被写体が検出器から離れるほど、影は大きく写ります。
身近なイメージ
手を壁から離してライトを当てると、影が大きくなるのと同じです。
そもそも拡大率とは?
拡大率は、X線像の大きさが実際の被写体サイズの何倍に投影されるかを表す比です。X線は焦点から扇状に広がるため、被写体が受像器から離れるほど像は大きくなります。
拡大を抑える基本は、被写体を受像器へ近づけてOIDを小さくし、焦点を被写体から遠ざけてSODを長くすることです。意図的に拡大撮影する場合は小焦点を用いて幾何学的不鮮鋭を抑えます。
定義・しくみ
画像上の長さIを実物の長さOで除した比M=I/Oで、撮影幾何学からM=SID/SOD=SID/(SID-OID)とも表されます。Mは1以上となり、OIDが0に近いほど1へ近づきます。面積や体積の比ではなく、長さ方向の倍率です。
CORE FORMULA
基本公式
M =
FORMULA NOTES
公式の補足
拡大率 =
拡大率 =
具体例で確認
SID=120 cm、SOD=100 cmで、実際の直径が20 mmの物体を撮影します。
M = = 1.20、像径 = 20 × 1.20 = 24 mm
画像上では24 mmに写ります。画像の24 mmを実寸へ戻す場合は倍率1.20で割ります。
専門的にもう一歩
幾何学的拡大はSID、SOD、OIDで決まります。拡大率が増えると焦点ぼけも増えるため、拡大撮影では小焦点が必要です。
臨床・測定での確認点
- OIDを小さくすると拡大率と幾何学的不鮮鋭の両方を減らせます。
- 同じSIDでも被写体位置が変わればSODが変わるため、拡大率は一定ではありません。
- 拡大撮影では小焦点の許容負荷と撮影時間を確認します。
- 計測画像では既知サイズのマーカや装置幾何学で倍率補正を行います。
覚えるポイント
- SID、SOD、OIDとの関係
- 拡大撮影と小焦点
- 幾何学的不鋭
間違えやすい点
- OIDが大きいほど拡大率は大きくなる
- SIDだけで決まると考えない
- 焦点ぼけとの関係を忘れない