RADIOLOGY GLOSSARY
GRE法(Gradient Echo Method)
IN ONE LINE
一言でいうと
傾斜磁場の反転などでエコーを形成するMRI撮像法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
180度パルスを使わず、傾斜磁場を利用して信号を取り出す方法です。
身近なイメージ
人を直接向き直らせるのではなく、床の傾きを変えて集まり方を調整するようなイメージです。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそもGRE法とは?
GRE法は、180度再収束パルスを使わず、読み出し傾斜磁場の極性を反転してエコーを形成するMRIシーケンスです。小さなフリップ角と短いTR・TEを使えるため、高速撮像や3D撮像、ダイナミック撮像に適します。
静磁場不均一や磁化率差による位相ずれを180度パルスで補正しないため、信号はT2ではなくT2*減衰を反映します。出血、鉄、空気、金属などの磁化率効果に敏感です。
定義・しくみ
RF励起後、傾斜磁場によってスピンを一度位相分散させ、反対極性の傾斜磁場で再収束させてエコーを作る方法です。コントラストはTR、TE、フリップ角、定常状態の形成方法に依存します。180度RFパルスを用いないことがSE法との本質的な違いです。
具体例で確認
短いTRでT1強調GREを撮像し、フリップ角を小さく設定するとします。
小フリップ角では縦磁化の消費を抑えて短いTRを繰り返せます。T1強調の程度はTRだけでなく、組織T1とErnst角の関係にも左右されます。
専門的にもう一歩
GRE法は高速撮像に向きますが、磁化率の影響を受けやすい特徴があります。T2スター強調画像、MRA、ダイナミック撮像などで用いられます。
臨床・測定での確認点
- 長いTEのGREは磁化率差を強調し、微小出血や鉄沈着の検出に利用されます。
- 短いTRと小フリップ角で高速化できますが、定常状態コントラストはシーケンス方式で異なります。
- flow-related enhancementを利用したTOF-MRAにもGRE系撮像が用いられます。
- T2*はT2に静磁場不均一の影響を加えた減衰で、通常T2*はT2以下です。
覚えるポイント
- 180度パルスを使わない
- 磁化率アーチファクトを受けやすい
- 高速撮像に向く
間違えやすい点
- SE法より磁場不均一に強いと考えない
- T2とT2スターを混同しない
- フリップ角の影響を忘れない