RADIOLOGY GLOSSARY
グリッド(Anti-scatter Grid)
IN ONE LINE
一言でいうと
X線撮影で散乱線を減らし、画像コントラストを改善する器具です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
まっすぐ来たX線は通し、斜めから来る散乱線を減らします。
身近なイメージ
日よけのブラインドが斜めの光を遮るイメージです。
そもそもグリッドとは?
グリッドは、患者から出た斜入射の散乱X線を鉛箔で吸収し、受像器へ届く散乱線を減らす器具です。画像コントラストを改善しますが、一次線も一部吸収するため必要露出と患者線量は増えます。
鉛箔の高さを間隔で割ったグリッド比、単位長さ当たりの鉛箔数、集束距離などで性能が決まります。位置・角度・SIDが不適切だとgrid cutoffを生じます。
定義・しくみ
一次線方向へ向けた薄い鉛箔と中間物質を交互に並べ、斜方向の散乱線を選択的に除去する装置です。グリッド比r=h/Dは鉛箔高さhと中間間隔Dの比で、一般に高いほど散乱除去能は上がりますが、位置合わせの許容範囲が狭くなります。
具体例で確認
鉛箔高さ2.0 mm、中間間隔0.25 mmのグリッドを考えます。
グリッド比 = = 8
グリッド比は8:1です。鉛箔密度の本数とグリッド比は別の仕様です。
専門的にもう一歩
グリッド比、グリッド密度、焦点距離、集束型・平行型が問われます。散乱線除去でコントラストは改善しますが、線量や撮影条件が増える点に注意します。
臨床・測定での確認点
- 集束グリッドを逆向きに置くと両側性の著しい濃度低下が生じます。
- 中心ずれ、傾斜、焦点距離外、上下逆のcutoffパターンを区別します。
- 移動グリッドは鉛箔像をぼかしますが、露出時間が短すぎると縞が残ることがあります。
- 小児や薄い部位では散乱が少なく、グリッドを外すことで被ばく低減できる場合があります。
覚えるポイント
- 散乱線除去
- コントラスト改善
- グリッド比
間違えやすい点
- 線量増加を忘れない
- グリッドカットオフを見落とさない
- ノイズを直接減らすだけの器具と考えない