RADIOLOGY GLOSSARY
MIP(Maximum Intensity Projection)
IN ONE LINE
一言でいうと
視線方向の最大信号値を投影して表示する画像処理法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
高い信号や高いCT値の構造を強調して見せる表示です。
身近なイメージ
重なった透明シートの中で、一番濃い線だけを拾って見せるような方法です。
そもそもMIPとは?
MIPは、観察方向の各投影線上にあるボクセルのうち、最も高い値だけを選んで二次元画像へ表示する方法です。造影血管、石灰化、MR angiographyなど高信号構造の連続性を強調できます。
高い値以外の情報を捨てるため、前後関係や深さ情報は乏しく、高吸収構造が重なると目的血管が隠れます。表示角度やslab厚を変え、元画像やMPRと併用します。
定義・しくみ
三次元ボリュームへ設定した視線ごとに、通過するボクセル値の最大値を画素値として割り当てる投影処理です。全値を積算する単純投影や、色・不透明度を連続的に合成するVRとは異なります。最小値を選ぶMinIPは低吸収・低信号構造の表示に用います。
具体例で確認
造影CTの薄いslab内にCT値300 HUの血管、100 HUの軟部、-100 HUの脂肪が並ぶ投影線を考えます。
MIP画素には最大の300 HUが選ばれ、血管が強調されます。血管の前後にさらに高い骨があれば骨が選ばれるため、骨除去や観察角度調整が必要です。
専門的にもう一歩
MIPは血管、造影CT、MRAなどで使われます。高吸収・高信号の構造を強調しますが、奥行き情報や低信号構造の評価には注意が必要です。
臨床・測定での確認点
- slabを厚くすると広い血管を一度に表示できますが、構造の重なりが増えます。
- 小病変の高値は部分容積やノイズに影響され、最大値だけを病変全体の代表値としません。
- MRAでは回転表示して血管の重なりと狭窄の見え方を確認します。
- 奥行き情報が失われるため、手術・治療計画ではMPRやVR、元画像と照合します。
覚えるポイント
- 血管描出に使う
- 最大値投影
- MPR、VRとの違い
間違えやすい点
- 低吸収病変の評価に万能ではない
- 重なりによる見落としに注意する
- 3Dの立体表示そのものではない