RADIOLOGY GLOSSARY
光子(Photon)
IN ONE LINE
一言でいうと
電磁放射の量子で、電荷と静止質量を持たず、周波数に比例するエネルギーを持ちます。X線とγ線も光子です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
光子は電磁波のエネルギーを粒として扱ったものです。一粒のエネルギーは、その電磁波の周波数で決まります。
身近なイメージ
CTの管電圧が120 kVでも、すべての光子が120 keVではありません。制動X線は最大エネルギー以下に広がるスペクトルを持ちます。
そもそも光子とは?
X線とγ線は発生機構で区別され、いずれも電磁放射として光子で表せます。
医用X線の光子は、光電効果やコンプトン散乱などで物質へエネルギーを渡します。
定義・しくみ
電磁場の量子であり、真空中では光速cで伝わります。周波数νの光子のエネルギーはE=hν、波長λを用いるとE=hc/λです。可視光の光子と医用X線の光子では電離能力が異なります。
CORE FORMULA
基本公式
E = hν =
FORMULA NOTES
公式の補足
hはPlanck定数、νは周波数、λは真空中の波長です。
hc≈1.240 keV·nmを使うときは、波長をnmで代入します。
具体例で確認
教材用に、真空中の波長を0.020 nmとします。hcを1.240 keV·nmに丸めます。
E = = = 62.0 keV
この光子のエネルギーは約62 keVです。波長が短いほどエネルギーは高くなります。
専門的にもう一歩
光子は荷電粒子のように連続的なクーロン電離を行いません。医用X線・γ線では、相互作用で生じた電子などの荷電粒子が主に線量を付与するため、間接電離放射線に分類します。光子数が同じでも、一粒のエネルギーや吸収割合が違えば吸収線量は同じになりません。
臨床・測定での確認点
- 光子数、エネルギーフルエンス、吸収線量を区別します。
- 医用X線は一般に多色で、単一エネルギーの式をそのまま平均線質に置き換えません。
- X線とγ線の名称はエネルギーだけでは決まりません。
覚えるポイント
- 光子は無電荷・静止質量ゼロ
- Eは周波数に比例し波長に反比例
- X線・γ線は間接電離放射線
間違えやすい点
- 光子の静止質量ゼロをエネルギーゼロとしない
- すべての光子を電離放射線としない
- 管電圧を平均光子エネルギーと同一視しない