RADIOLOGY GLOSSARY
標本化(Sampling)
IN ONE LINE
一言でいうと
連続的な信号を、一定の位置や時間などの離散点で取得する操作です。標本間隔が表現できる周波数を制限します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
連続した画像や波形を、決まった間隔で拾うことです。拾う間隔が粗いと、細かな変化を別の変化として記録することがあります。
身近なイメージ
画素間隔0.20 mmの画像ではナイキスト周波数は2.5 cycles/mmです。装置のぼけによる実際の分解能は、この限界より低いこともあります。
そもそも標本化とは?
画像の位置方向では標本間隔、時間方向では標本周波数を使います。
標本化は場所・時間の離散化、量子化は値の離散化です。
定義・しくみ
連続信号から離散的な測定値を得る操作です。等間隔Δxの空間標本化では標本周波数が1/Δx、ナイキスト周波数が1/(2Δx)です。入力が帯域制限されない場合、限界を超える成分は折返しを生じ得ます。
CORE FORMULA
基本公式
fs = ;fN =
FORMULA NOTES
公式の補足
ナイキスト条件は帯域制限された入力を前提にします。
具体例で確認
等間隔の空間標本化でΔx=0.20 mmとします。
fs = = 5 ;fN = = 2.5
表現可能な周波数域の上限は2.5 cycles/mmです。境界の信号には位相依存もあるため、余裕を持った標本化が必要です。
専門的にもう一歩
標本化前に存在した高周波成分は、離散化すると低い周波数へ重なって見えることがあります。入力段階の帯域制限はこの折返しを抑えるために行います。記録後に画素数だけ増やしても、失われた高周波情報は新たに取得されず、補間と分解能改善を区別します。
臨床・測定での確認点
- FOVとマトリクスから標本間隔を確認します。
- 検出器開口と画素間隔は同じとは限りません。
- 補間後の画素数を実取得の標本数と混同しません。
覚えるポイント
- 位置・時間の離散化
- ナイキスト周波数
- 量子化との区別
間違えやすい点
- 画素数を増やす補間で元情報が増えるとしない
- 標本間隔を階調数としない
- ナイキスト上限を実際の分解能そのものとしない