RADIOLOGY GLOSSARY
SAR(Specific Absorption Rate)
IN ONE LINE
一言でいうと
MRIで人体に吸収される高周波エネルギーの割合です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
MRIの電波によって体にどれくらい熱が入りやすいかを示す安全指標です。
身近なイメージ
電子レンジのように電波で温まり得るので、その温まりやすさを管理する目安です。
そもそもSARとは?
SARは、MRIのRFパルスによって人体へ吸収される電磁エネルギーを、体重1 kg当たり・単位時間当たりで表す安全指標です。単位はW/kgで、主に組織の温度上昇リスクを管理します。
静磁場そのものの強さや傾斜磁場騒音を示す量ではありません。磁場強度、フリップ角、RFパルス数、デューティ比、患者体格、コイル条件などで変化し、装置は操作モードごとの上限を監視します。
定義・しくみ
RF電磁場によって組織へ吸収される平均電力Pを質量mで除した量で、SAR=P/mとしてW/kgで表します。全身平均、頭部平均、局所SARなど評価範囲があり、RF磁場による電場と組織導電率に関係します。一般に静磁場強度が高いほど必要RF周波数が上がり、同条件のSARは増えやすくなります。
CORE FORMULA
基本公式
SAR =
FORMULA NOTES
公式の補足
具体例で確認
体重60 kgの患者へ全身で平均120 WのRF電力が吸収されたと単純化します。
全身平均SAR = 120 kg = 2
全身平均SARは2 W/kgです。装置表示は患者情報やシーケンスからの推定値であり、入力体重の誤りは推定にも影響します。
専門的にもう一歩
SARは specific absorption rate の略で、W/kgで表します。静磁場強度、RFパルス、撮像シーケンス、体格に影響されます。高磁場装置やFSE系で上昇しやすいです。
臨床・測定での確認点
- SE・FSEで180度パルスを多用するとRFエネルギーが増え、SARが高くなりやすい傾向があります。
- フリップ角低減、TR延長、スライス数・エコートレイン調整などでSARを下げられます。
- 患者の皮膚同士や皮膚とボアが接触してループを作ると、局所RF熱傷リスクが増します。
- 通常操作モード、第一次・第二次水準管理操作モードの扱いは、装置表示と施設手順に従います。
覚えるポイント
- RFによる発熱管理
- 高磁場で上がりやすい
- 安全管理項目
間違えやすい点
- 傾斜磁場騒音の指標と混同しない
- 金属吸引事故とは別の安全問題
- 撮像条件で変化する