RADIOLOGY GLOSSARY
T1強調画像(T1-weighted Image)
IN ONE LINE
一言でいうと
MRIで縦緩和の差を強く反映させた画像です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
脂肪が明るく、水は暗くなりやすい基本画像です。
身近なイメージ
組織の戻りの速さの違いで明るさが変わるイメージです。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそもT1強調画像とは?
T1強調画像は、組織ごとの縦緩和時間T1の違いを主なコントラストとして描出するMRI画像です。代表的なSE法では短いTRと短いTEを用い、脂肪は比較的高信号、自由水の多い液体は低信号になります。
解剖学的構造を観察しやすく、Gd造影前後の比較にも用いられます。ただし信号強度は磁場強度、シーケンス、脂肪抑制、造影、流れなどでも変わるため、『脂肪は必ず白、水は必ず黒』だけで判断しません。
定義・しくみ
縦磁化が平衡状態へ回復する速度の差を強調した画像です。SE法ではTRを短くしてT1回復の差を残し、TEを短くしてT2減衰の影響を小さくします。T1が短い組織は次の励起までに縦磁化がよく回復して大きな信号を生じ、T1が長い組織は回復が不十分で低信号になります。
具体例で確認
SE法でTR=500 ms、TE=10 msとして脳を撮像するとします。
短いTRがT1差を強調し、短いTEがT2差を抑えるためT1強調画像になります。脳脊髄液は低信号、白質は灰白質より比較的高信号に描出されるのが代表的です。
専門的にもう一歩
一般に短いTRと短いTEでT1コントラストを強調します。造影後評価や解剖構造の把握に重要です。
臨床・測定での確認点
- Gd造影剤は周囲のT1を短縮し、T1強調画像で造影部位を高信号化します。
- 脂肪抑制併用T1強調像では脂肪が低信号になるため、通常像の信号関係をそのまま当てはめません。
- GRE法のT1強調ではTRだけでなくフリップ角もコントラストへ強く影響します。
- 亜急性期血腫や高蛋白液など、脂肪以外にもT1短縮で高信号となる物質があります。
覚えるポイント
- 短いTR・短いTE
- 脂肪高信号
- 造影後評価
間違えやすい点
- T2強調画像と信号傾向を逆にしない
- TRとTEの意味を混同しない
- 脂肪抑制の有無を見落とさない