RADIOLOGY GLOSSARY
トモシンセシス(Digital Tomosynthesis)
IN ONE LINE
一言でいうと
限られた角度範囲から複数のX線投影像を撮影し、再構成によって異なる深さの断層像を得る撮影法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
少しずつ角度を変えてX線写真を撮り、重なった組織を深さごとの画像へ分けて見やすくします。
身近なイメージ
乳房トモシンセシスでは、乳房を圧迫した状態でX線管を角度移動させ、組織重なりの影響を減らした断層像を観察します。
そもそもトモシンセシスとは?
乳房ではdigital breast tomosynthesis(DBT)として使われます。
撮影角度が限られるため、方向ごとの分解能や断層の分離は等方的ではありません。
定義・しくみ
X線源の移動などにより有限角度の投影データを収集し、断層像を再構成する方法です。一般のCTのような広角の投影収集とはデータの充足性が異なり、焦点面外の構造は完全には除去されません。
FORMULA
本項目では取得枚数から線量を直接換算する式を用いません。
深さ方向の描出は有限角度の条件に依存します。
具体例で確認
乳房の投影像では二つの組織が同じ位置に重なり、実際には異なる深さにある場面を考えます。
角度の異なる複数投影から再構成すると、それぞれの深さの像で観察しやすくなります。ただし撮影角度と処理により残留ぼけが変わります。
専門的にもう一歩
有限角度の再構成では、面内方向と深さ方向で情報量が異なります。厚さ、角度範囲、投影数、再構成法が描出へ関係し、取得枚数だけでは断層性能を決められません。DBT単独、合成2D画像との併用、実撮影2Dとの併用では線量と読影情報も異なります。
臨床・測定での確認点
- 角度範囲と再構成条件を確認します。
- 患者の動きは断層像のぼけやアーチファクトになります。
- 2D併用の方法によって検査全体の線量が変わります。
覚えるポイント
- 複数角度からのX線投影
- 有限角度の断層再構成
- 組織重なりの低減
間違えやすい点
- 一枚の投影像だけで断層化するとしない
- 全方向の分解能が同じとしない
- 通常のCTとデータ収集条件が同じとしない