RADIOLOGY GLOSSARY
全皮膚電子線照射(Total Skin Electron Irradiation)
IN ONE LINE
一言でいうと
全身の皮膚を電子線で照射する治療です。電子線の浅い到達範囲を利用しますが、深部線量や制動X線の寄与が完全にゼロになるわけではありません。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
体の表面の皮膚へ広く電子線を当てます。腕や足で隠れる場所など、十分に当たらない部分もあるため位置と線量を確認します。
身近なイメージ
腋窩や足底などは体位や照射方向により線量が不足する可能性があります。平らな一枚のフィルムだけでは身体全体の表面分布は分かりません。
そもそも全皮膚電子線照射とは?
標的は全皮膚で、全身深部ではありません。
重なり・陰になる部分と光子混入を評価します。
定義・しくみ
広い電子線照射野、複数方向や回転などを用いて、全皮膚へ必要な線量を分布させる方法です。皮膚の広範な病変などに使われます。表面形状と自己遮蔽により線量が不均一になり得るため、必要な補助照射や臓器保護を計画・確認します。
CORE FORMULA
基本公式
部位の相対線量=×100%
FORMULA NOTES
公式の補足
相対値の基準部位と測定深さを明示します。
百分率だけでは累積Gyは分かりません。
具体例で確認
教材用の表面計測で基準部位100、隠れやすい部位70の相対値です。
相対値=×100=70%
その部位の計測値は基準の70%です。追加照射の要否・量はこの算数だけで決めません。
専門的にもう一歩
電子線は空気中の伝播や散乱、距離、入射角で条件が変わります。表面と浅い深さの線量、電子の到達範囲、光子混入、眼などの保護を評価します。均一な大照射野の校正に加えて人体形状の測定が必要で、通常の局所電子線のデータをそのまま代用しません。
臨床・測定での確認点
- 表面と深さの分布を確認します。
- 自己遮蔽される部位を評価します。
- 光子混入と保護部位を確認します。
覚えるポイント
- 皮膚を対象
- 電子線の浅い到達
- 自己遮蔽と光子混入
間違えやすい点
- 全身深部へ均一に当てる治療としない
- 電子線なら深部線量ゼロとしない
- 全皮膚が平面と同じ分布としない