RADIOLOGY GLOSSARY
全身照射(Total Body Irradiation)
IN ONE LINE
一言でいうと
全身を対象とする放射線治療です。造血幹細胞移植前の処置などに用いられ、身体各部の線量と必要な臓器保護を同時に評価します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
体全体へ治療の線量を届ける方法です。体の厚さや肺などの性質が違うため、大きな照射野だけで均一になるわけではありません。
身近なイメージ
体厚の異なる部位や低密度の肺では線量が異なり得るため、計画・補償・実測を合わせます。全身という名称から全臓器が同じGyと考えません。
そもそも全身照射とは?
局所治療とは対象範囲が異なります。
全皮膚照射や全骨髄照射と同義ではありません。
定義・しくみ
身体全体を治療対象とし、目的に応じて一部臓器の線量を低減する場合もある照射です。典型的用途は造血幹細胞移植に関連する前処置です。複数方向、大きな照射野や移動する照射などがあり、特定の装置・幾何一つに定義を限定しません。
CORE FORMULA
基本公式
基準点からの相対差=×100%
FORMULA NOTES
公式の補足
例は二点の比較だけです。
差の値を全臓器線量や普遍的許容値にしません。
具体例で確認
教材用のファントム評価で基準点2.0 Gy、別点1.8 Gyです。
相対差=×100=−10%
別点は基準点より10%低い値です。この差の許容性は実際の計画基準で判断します。
専門的にもう一歩
通常の校正条件とは異なる距離・大照射野等では線量計測と計算の検証が重要です。肺や体表の線量、体位と体厚、補償や遮蔽、照射時間・分割条件を含めます。均一性だけで臓器の安全や移植前処置の適切性を保証できず、専門チームのプロトコルと実測確認が必要です。
臨床・測定での確認点
- 使用幾何で計測を検証します。
- 臓器保護と全身の線量を確認します。
- 体位・補償・照射時間を記録します。
覚えるポイント
- 全身が対象
- 移植前処置との関係
- 特殊幾何の計測と臓器保護
間違えやすい点
- 全皮膚電子線照射と同一にしない
- 全身だから遮蔽しないと決めない
- 基準一点で全身均一性を保証しない