RADIOLOGY GLOSSARY
過渡平衡(Transient Equilibrium)
IN ONE LINE
一言でいうと
親の半減期が娘より長い系列で、十分な時間後に娘と親の放射能比が一定に近づく状態です。娘放射能が親と同じ値になるとは限りません。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
親からの供給を受けた娘が、やがて親と同じ速さの割合で減るようになります。値は同じでなくても、その比がほぼ一定になります。
身近なイメージ
分岐100%で親半減期10 h、娘2 hなら、十分時間後の娘放射能は親の1.25倍へ近づきます。生成の初期からその比であるわけではありません。
そもそも過渡平衡とは?
Tp>Tdが必要な条件です。
両者は平衡後に親の半減期に従って減少します。
定義・しくみ
閉じた二核種系列でλD>λPのとき、初期条件の影響が小さくなった後にAD/APが一定へ近づく状態です。娘への分岐bを含めると比はbλD/(λD−λP)です。親と娘の半減期が近いほど単純な永続平衡近似は適用しにくくなります。
CORE FORMULA
基本公式
)=(λD>λP)
FORMULA NOTES
公式の補足
十分時間後の極限比です。
TpとTdを同じ時間単位で使います。
具体例で確認
教材用にTp=10 h、Td=2 h、b=1で十分な時間が経過しています。
)==1.25
比は1.25へ近づきます。親の方が短寿命なら同じ平衡条件は成立しません。
専門的にもう一歩
娘放射能の最大時刻と、比がほぼ一定になる時刻は同じ概念ではありません。ジェネレータで娘を分離すると初期条件が変わり、再成長を評価し直します。娘の移動・漏出、後続系列、分岐がある実系では、必要に応じた生成消失方程式を用います。
臨床・測定での確認点
- 親娘の大小関係を確認します。
- 分離時刻と初期娘量を記録します。
- 平衡の近似精度を目的に合わせます。
覚えるポイント
- Tp>Td
- 一定の放射能比
- 親の速度で減少
間違えやすい点
- 娘放射能を常に親と同じとしない
- 親が短寿命でも適用しない
- 最大時刻を平衡到達と同義にしない