RADIOLOGY GLOSSARY
永続平衡(Secular Equilibrium)
IN ONE LINE
一言でいうと
親の半減期が娘より十分長い閉じた系列で、娘の生成と壊変がほぼ釣り合う状態です。分岐100%なら娘と親の放射能がほぼ等しくなります。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
長く残る親が短寿命の娘を補い続け、娘の減り方と供給が釣り合います。核の数が親と娘で等しいという意味ではありません。
身近なイメージ
分岐100%、初期の娘ゼロ、親放射能を一定とする模型なら、娘の5半減期後に娘放射能は平衡値の約97%になります。
そもそも永続平衡とは?
Tp≫Tdが基本条件です。
娘の漏出・分離がある場合は閉じた模型から外れます。
定義・しくみ
親Pから不安定な娘Dを生む系列で、λP≪λDかつ十分な時間が経過したときの近似的な放射平衡です。娘への供給分岐をbとするとAD≈bAPです。親を一定とみなせる時間内でも娘は生成・壊変を続けており、過程が停止するわけではありません。
CORE FORMULA
基本公式
AD≈bAP;親一定ならAD=bAP[1−exp(−λDt)](娘初期ゼロ)
FORMULA NOTES
公式の補足
親一定はTpが十分長い時間範囲の近似です。
b=1のときだけAD≈APです。
具体例で確認
教材用に親一定、b=1、娘初期ゼロ、t=5Tdです。
=0.96875
約96.9%まで近づきます。有限の親半減期や移動がある実系は別に評価します。
専門的にもう一歩
親娘の核数はN=A/λなので、放射能が等しくても核数は大きく違います。化学分離や気体娘の散逸は平衡を崩します。系列全体の放射線放出を評価する場合は後続の娘や分岐も含め、親だけの放射能を全系列の合計放射能として扱いません。
臨床・測定での確認点
- 親娘の半減期と分岐を確認します。
- 分離・漏出・経過時間を記録します。
- 核数と放射能を区別します。
覚えるポイント
- 親が十分長寿命
- 生成と壊変の釣合い
- 放射能と核数の違い
間違えやすい点
- 平衡で壊変停止としない
- 全分岐で親娘同放射能としない
- 分離後直ちに平衡としない