RADIOLOGY GLOSSARY
熱的指数(TI)(Thermal Index)
IN ONE LINE
一言でいうと
モデル上の温度上昇を考慮するため、音響出力を所定条件で約1℃上昇させる推定出力で割って求める超音波の指標です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
超音波による加熱に注意するための目安です。TIが1なら実際に温度が必ず1℃上がった、という測定結果ではありません。
身近なイメージ
パルスドプラのように同じ領域へ繰り返し照射するモードでは、TIと滞留時間を確認します。胎児や骨付近では対象に対応した指標と使用手順が重要です。
そもそも熱的指数(TI)とは?
軟部、焦点付近の骨、頭蓋骨などの条件で異なるモデルを使います。
温度の影響は出力だけでなく同じ部位へ当てる時間にも関係します。
定義・しくみ
所定の熱モデルでの音響出力と、温度を1℃上昇させるのに必要な推定出力との比です。TIS、TIB、TICなどは想定する組織条件が異なります。患者組織の実測温度ではなく、熱作用を考慮した使用条件を選ぶための無次元指標です。
CORE FORMULA
基本公式
TI =
FORMULA NOTES
公式の補足
TIは出力の比で無次元です。
TIを℃単位の実測値として扱いません。
具体例で確認
教材用にモデルの出力比が2.0となり、表示TIが2とします。
加熱の可能性を考慮すべき出力条件の目安です。実際の温度上昇が正確に2℃であると読みません。
専門的にもう一歩
モデルは吸収、ビーム形状、骨の位置などを考慮しますが、実際の灌流、伝導、低減衰の液体経路やプローブ自身の加熱などで実温度との差が生じます。曝露時間と対象組織を合わせて評価し、表示値を普遍的な安全しきい値へ読み替えません。機械的作用を表すMIも併せて確認します。
臨床・測定での確認点
- 対象に適したTIS・TIB・TICの表示を確認します。
- 同一部位での滞留時間を必要以上に延ばしません。
- 胎児などの対象では学会・装置・施設の使用手順を確認します。
覚えるポイント
- 熱モデルに基づく出力比
- TIS・TIB・TIC
- 出力と曝露時間の両方
間違えやすい点
- TI=2を実測2℃上昇としない
- 低いTIなら無制限に照射してよいとしない
- TISとTIBを組織条件なしに交換しない