RADIOLOGY GLOSSARY
適応放射線治療(ART)(Adaptive Radiotherapy)
IN ONE LINE
一言でいうと
治療途中の形状・位置・体型などの変化に応じて、画像や線量評価を利用し治療計画を見直す放射線治療の考え方です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
治療中に病変や体の形が変わったとき、その変化を見て照射計画を調整します。毎回の位置ずれを直すだけとは区別します。
身近なイメージ
頭頸部治療で体型や標的の変化が見られた場合、再画像・輪郭と線量を評価し、必要に応じて再計画を承認して使用します。変化だけで自動的に縮小しません。
そもそも適応放射線治療(ART)とは?
画像誘導で観察した変化を、必要に応じて計画の修正へつなげます。
再輪郭、線量再計算、承認と安全な計画切替が必要です。
定義・しくみ
初期計画を固定したまま照射するのではなく、治療経過で得られた解剖・線量等の情報を計画へ反映する方法です。照射前のオンライン修正と、別の時間に行うオフライン再計画などがあります。IGRTによる寝台位置補正だけでは、通常は計画自体を適応させたことにはなりません。
FORMULA
異なる解剖上の線量分布は単純な画素加算では対応しません。
形状の縮小率だけから処方線量や標的縮小量を決めません。
具体例で確認
教材用に、CBCTで体輪郭の変化を確認したが、腫瘍の見え方だけでは標的範囲を決められない状況を考えます。
画像の変化をきっかけに専門職が輪郭・線量を再評価します。画像だけから安全な新計画が自動的に得られるわけではありません。
専門的にもう一歩
更新した画像の線量計算適性、輪郭の再現性、位置合わせ、過去線量との対応と承認フローが重要です。変形画像登録で線量を蓄積する場合にはモデルと変形の不確かさがあります。腫瘍が小さく見えても当初の微小病変の範囲が不要になったとは限らず、標的の変更は臨床判断を伴います。オンライン化には限られた時間での品質確認と誤計画切替の防止が必要です。
臨床・測定での確認点
- 変更の理由、使用画像と承認者を記録します。
- 輪郭・登録・線量再計算の適性を確認します。
- 旧計画との混同を防ぎ、新計画のQAを行います。
覚えるポイント
- 治療経過情報による計画適応
- 位置補正だけとの違い
- 再輪郭・線量評価・計画承認
間違えやすい点
- CBCTを撮れば必ずARTとしない
- 見える腫瘍の縮小をCTV縮小と同一視しない
- 自動処理ならQA不要としない