RADIOLOGY GLOSSARY
β+壊変(Beta-Plus Decay)
IN ONE LINE
一言でいうと
原子核内の陽子が中性子へ変わり、陽電子と電子ニュートリノを放出する壊変です。質量数は変わらず原子番号が1減ります。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
核の陽子が中性子へ変わり、陽電子を放出します。PETで測る光子は、その陽電子が後で電子と消滅するときに生じます。
身近なイメージ
18Fのβ+壊変では18Oへ変わります。陽電子は周囲で減速して電子と対消滅し、PETは主にその消滅光子を検出します。
そもそもβ+壊変とは?
陽子過剰の核で起こり、電子捕獲と競合する場合があります。
陽電子放出と消滅光子の生成は別の段階です。
定義・しくみ
核内の陽子が中性子へ変わり、陽電子e⁺と電子ニュートリノνeを放出する弱い相互作用の過程です。娘はAが同じでZが1小さくなります。中性原子の質量差で壊変可能性を判断する場合、陽電子放出には2mec²に相当する質量差が必要です。
CORE FORMULA
基本公式
p→n+e⁺+νe(核内);(A,Z)→(A,Z−1)
FORMULA NOTES
公式の補足
中性原子質量ではQβ+=[Mp−Md−2me]c²です。
511 keVは陽電子の初期運動エネルギーではありません。
具体例で確認
教材用に親18FのA=18、Z=9を使います。
Ad=18;Zd=9−1=8
娘は18Oです。陽電子の飛行による位置のずれと光子の検出を分けて理解します。
専門的にもう一歩
自由陽子が単独でこの反応を起こせるという意味ではなく、核全体でエネルギー的に許された遷移が必要です。陽電子の運動エネルギーは連続分布を持ちます。消滅時の代表的な二光子のエネルギー約511 keVと、壊変で放出される陽電子の運動エネルギーは別の量です。原子質量と核質量のどちらを用いるかでQ値の電子質量項も変わります。
臨床・測定での確認点
- 陽電子放出分岐比と随伴放射線を確認します。
- PETの同時計数と偶発事象を区別します。
- 防護では消滅光子のエネルギーを考慮します。
覚えるポイント
- Zが1減る
- Aは不変
- 陽電子放出と対消滅の区別
間違えやすい点
- 陽電子放出を電子対生成としない
- すべての陽電子が511 keVの運動エネルギーとしない
- 自由陽子へ核内の略式を無条件に使わない