RADIOLOGY GLOSSARY
血管外漏出(Extravasation)
IN ONE LINE
一言でいうと
血管内へ入れる薬液が血管の外の組織へ漏れることです。造影剤では局所の腫脹・疼痛などを生じ、まれに重い組織障害に至ります。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
静脈へ入れるはずの造影剤などが、周囲の組織へ漏れる状態です。漏れた量だけでなく、痛みや感覚・血流の変化を確認します。
身近なイメージ
造影注入中に穿刺部周囲の腫れを認めたら注入を止め、担当医等へ知らせて痛み、腫脹、感覚、運動と循環の評価を行う手順へつなげます。
そもそも血管外漏出とは?
造影剤の漏出を中心に、発見・評価・記録の考え方を整理します。
アレルギー反応とは機序が違い、重症度を量だけで決めません。
定義・しくみ
静脈注射等の薬液が血管外へ流出する現象です。局所の腫脹、灼熱感や痛みなどで気づくことがありますが、症状が乏しい場合もあります。造影剤の種類、漏出部位と組織状態等により結果は異なり、造影剤と抗がん薬等の漏出対応を無条件に同じにしません。
FORMULA
注入器の送液量は実際の漏出量と必ず一致しません。
漏出量から重症度を一意に計算する式はありません。
具体例で確認
教材用に、推定漏出量が少なくても強い痛みと感覚の変化がある患者を考えます。
量が小さいだけで軽症と判断せず、緊急に医療者が再評価します。重症を疑う所見は専門的な相談の判断材料です。
専門的にもう一歩
多くの造影剤漏出は重い後遺症なく回復しますが、圧の上昇、皮膚損傷や循環障害などを起こすことがあります。ACRでは専門的相談の判断を絶対的な量だけに依存せず、強い・進行する疼痛、腫脹、感覚・運動・灌流の変化や皮膚所見を重視します。症状が遅れて進む場合があるため、観察と受診目安の説明、経過の記録が必要です。
臨床・測定での確認点
- 注入を中止し、施設手順に従って担当者へ連絡します。
- 種類・推定量・部位・時刻・症状と評価を記録します。
- 帰宅時の悪化時連絡・受診目安を医療者が説明します。
覚えるポイント
- 血管外への薬液漏出
- 局所評価と注入中止
- 量だけでなく神経・循環・皮膚所見
間違えやすい点
- 漏出をすべてアナフィラキシーとしない
- 少量なら重症がないとしない
- 他薬剤の漏出治療をそのまま造影剤へ適用しない