RADIOLOGY GLOSSARY
ボーラストラッキング(Bolus tracking)
IN ONE LINE
一言でいうと
造影剤注入中に特定部位のCT値を低線量の反復画像で監視し、設定した条件への到達を基に本撮影を開始する方法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
血管に造影剤が届く様子を見ながら、撮影開始のタイミングを決めます。
身近なイメージ
教材として監視条件を仮に100 HU、到達が注入後18秒、追加遅延5秒とします。 23秒で開始する設定です。100 HUと5秒は説明用で、臨床の共通推奨値ではありません。
そもそもボーラストラッキングとは?
血管に造影剤が届く様子を見ながら、撮影開始のタイミングを決めます。
ROIの経時CT値を監視。/しきい値と追加遅延。/固定遅延・テストボーラスとの違い。
定義・しくみ
造影剤注入中に特定部位のCT値を低線量の反復画像で監視し、設定した条件への到達を基に本撮影を開始する方法です。固定の待ち時間より患者ごとの造影剤到達に対応しやすくなります。
FORMULA
しきい値の絶対値・増分の定義は装置設定で確認します。
到達時刻に追加遅延を加える例で、実機の処理遅延も関係します。
具体例で確認
教材として監視条件を仮に100 HU、到達が注入後18秒、追加遅延5秒とします。
本撮影開始 = 18 + 5 = 注入後23秒
23秒で開始する設定です。100 HUと5秒は説明用で、臨床の共通推奨値ではありません。
専門的にもう一歩
監視ROIを目的血管などに置き、しきい値到達後に寝台移動や息止めなどを含む遅延時間を設定します。監視部位の濃染が本撮影の最適相と同じとは限らず、循環と造影剤注入の条件を考慮します。ROIの誤配置、体動、低心拍出や金属などで検出が不適切になることがあります。
臨床・測定での確認点
- 監視ROIの位置と基準値を確認します。
- 監視撮影の線量も含めて管理します。
- 未到達や誤作動時の院内手順を用意します。
覚えるポイント
- ROIの経時CT値を監視。
- しきい値と追加遅延。
- 固定遅延・テストボーラスとの違い。
間違えやすい点
- 監視撮影は無被ばくではありません。
- しきい値到達が全臓器の最適相ではありません。
- 自動開始でもROIの確認は必要です。