RADIOLOGY GLOSSARY

ファンビーム(Fan Beam)

IN ONE LINE

一言でいうと

一つの線源から扇状に広がるビームです。CTでは主に横断面内の広がりを指し、体軸方向にも広がる円錐ビームと区別します。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

扇を開いたような形のX線です。同じ角度でも各検出器へ向かう線は平行ではなく、向きが少しずつ異なります。

身近なイメージ

線源からの距離が同じなら、半ファン角が大きいほど横方向の照射幅は広がります。ただし検出器が平面か円弧かで位置の表し方が変わります。

そもそもファンビームとは?

横断面内の発散を表します。

ファン角と円錐角は違う量です。

定義・しくみ

線源を頂点として一平面内へ発散する線束の幾何です。理想的なファンビームでは体軸方向の広がりを無視します。実際の多列CTでは横断面の扇形に加えて体軸方向の発散もあり、二次元のファンビーム近似だけでは不十分な場合があります。

CORE FORMULA

基本公式

平面上の幅=2D tan(半ファン角)

FORMULA NOTES

公式の補足

Dは線源から評価平面までの距離です。

平面の幅の式を円弧長と混同しません。

具体例で確認

教材用に線源から500 mmの平面で半角10°の扇形を考えます。

幅=2×500×tan10°≈176 mm

幾何学的な幅は約176 mmです。人体のFOVへは線源・回転中心の関係が別途必要です。

専門的にもう一歩

投影座標は検出器の角度または位置で定められ、並行ビームの座標と一致しません。再構成では扇形幾何に対応した重みを使うか、再配列を行います。短時間収集の必要角度はファン角にも関係しますが、円錐角やヘリカル軌道の情報充足性とは別に扱います。

臨床・測定での確認点

  • 全角か半角かを明示します。
  • 距離の基準面を確認します。
  • 多列CTでは体軸方向の発散も考慮します。

覚えるポイント

  • 扇形の発散
  • 並行ビームとの違い
  • ファン角と円錐角

間違えやすい点

  • 扇形内の線を平行としない
  • ファン角を体軸方向の角度としない
  • 全多列CTを完全な二次元幾何としない