RADIOLOGY GLOSSARY
CT値(Hounsfield Unit)
IN ONE LINE
一言でいうと
水を0、空気を約-1000として、組織のX線減弱の程度を表す値です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
CT画像で組織の濃さを数字にしたものです。
身近なイメージ
温度計が暑さを数字にするように、CT値は減弱の違いを数字にします。
VISUAL GUIDE
図・グラフで確認
そもそもCT値とは?
CT値は、物質の線減弱係数を水の線減弱係数に対する相対値として表した尺度です。水を0 HU、空気を約-1000 HUとするため、異なる装置でも組織の減弱を共通の目盛りで扱えます。
CT値は物質固有の絶対値ではなく、X線エネルギースペクトル、再構成法、ビームハードニング補正、患者サイズ、造影剤、ROI条件などで変動します。特に高原子番号物質や骨では管電圧依存性が大きくなります。
定義・しくみ
物質の線減弱係数μと水の線減弱係数μwaterとの差をμwaterで除し、1000倍した無次元の相対値です。HU=1000×(μ-μwater)/μwaterで定義されます。水と同じ減弱なら0 HU、水の2倍なら1000 HU、減弱がほぼ0の空気は約-1000 HUになります。
CORE FORMULA
基本公式
HU = 1000 ×
具体例で確認
ある物質の線減弱係数が0.22 cm^-1、水が0.20 cm^-1だったとします。
HU = 1000 × = 100 HU
この物質のCT値は100 HUです。分母は物質のμではなく水のμであり、差を取らず単純な比だけにしません。
専門的にもう一歩
CT値は線減弱係数を水基準で規格化した値です。管電圧、ビームハードニング、再構成、部分容積効果の影響を受けます。
臨床・測定での確認点
- 水ファントムの平均CT値が0 HU付近、空気が-1000 HU付近かを品質管理で確認します。
- 脂肪は負、軟部組織は水付近から正、骨やヨード造影は高い正の値を示すのが基本です。
- ROIを小さくしすぎるとノイズの影響が増え、部分体積効果があると複数物質の平均値になります。
- 放射線治療計画ではCT値から電子密度などへ変換する校正曲線が線量計算精度へ影響します。
覚えるポイント
- 水0 HU、空気約-1000 HU
- 線減弱係数との関係
- 部分容積効果
間違えやすい点
- 絶対的な物質固有値と考えない
- 撮影条件の影響を忘れない
- ウィンドウ表示と混同しない