RADIOLOGY GLOSSARY
フィルタ補正逆投影法(FBP)(Filtered Back Projection)
IN ONE LINE
一言でいうと
各方向の投影データをフィルタ処理してから逆投影し、断面の線減弱係数分布を求める解析的な画像再構成法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
いろいろな方向から測った影に補正を加え、元の方向へ重ね戻して断面画像を作る方法です。単純に重ねるだけのぼけを抑えます。
身近なイメージ
同じCT投影から、軟部用と骨用の再構成関数でFBP画像を作ると、細部の見え方と画像雑音が変わります。入力データが同じでも画質は同一ではありません。
そもそもフィルタ補正逆投影法(FBP)とは?
単純逆投影で生じるぼけを、投影に対する周波数補正で改善します。
フィルタの選択は細部の鮮鋭さと雑音の両方を変えます。
定義・しくみ
理想的な平行ビームの断層再構成では、投影の一次元フーリエ変換へランプ型の周波数重みを掛け、逆変換した投影を各角度から逆投影して加算します。実際のCTでは撮影幾何に応じた重み付けや補間も必要です。
CORE FORMULA
基本公式
周波数領域の基本重み:H(f)=|f|(理想的なランプフィルタ)
FORMULA NOTES
公式の補足
ランプ重みは理想的な連続投影に対する基本形です。
ファンビーム・コーンビームの実装を平行ビームの式だけで説明しません。
具体例で確認
同じ投影データへ、高周波を強く残すフィルタと抑えるフィルタを使う教材用比較です。
前者は細い構造を表しやすい一方、雑音も強調されやすくなります。単純逆投影とフィルタ付き逆投影も区別します。
専門的にもう一歩
フーリエ切断面定理によって投影と画像の周波数成分を対応させられます。現実の有限サンプリングではランプフィルタに窓関数を組み合わせるなどの調整を行います。FBPはモデルに基づく反復更新を行う逐次近似法とは異なり、測定雑音や不完全な投影によるアーチファクトを自動的に解消するわけではありません。
臨床・測定での確認点
- 再構成関数、スライス厚、FOVを記録します。
- フィルタ変更後はノイズと分解能を併せて評価します。
- 低線量での画像比較では再構成法を揃えます。
覚えるポイント
- フィルタ処理の後に逆投影
- 単純逆投影のぼけを補正
- 逐次近似法との違い
間違えやすい点
- 画像を作った後の平滑化だけをFBPとしない
- フィルタを強くすれば雑音も必ず減るとしない
- 欠落投影があっても正確に復元できるとしない