RADIOLOGY GLOSSARY
横磁化(Transverse Magnetization)
IN ONE LINE
一言でいうと
静磁場B0に垂直な面内の巨視的磁化です。位相がそろったスピンの合成によって生じ、歳差運動が受信信号に関係します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
主磁場に直角な面内へ倒された磁化です。個々のスピンの向きがばらばらになると、合計の横磁化は小さくなります。
身近なイメージ
平衡状態の磁化を理想的に30°倒すと、直後の横磁化の大きさはM0の半分です。受信電圧の絶対値はコイル条件にも依存します。
そもそも横磁化とは?
MxとMyの成分を持ちます。
位相のそろい方が合成信号に影響します。
定義・しくみ
磁化ベクトルを静磁場に垂直な平面へ射影した成分です。RF励起による位相のそろった横成分が歳差運動することで、受信コイルへ変化する磁束を与えます。横磁化の減衰はT2だけでなく磁場不均一や勾配による位相分散にも影響されます。
CORE FORMULA
基本公式
|Mxy|=√(Mx²+My²);理想励起直後Mxy=M0 sinα
FORMULA NOTES
公式の補足
Mxyはここでは合成磁化の大きさです。
sinαの式は平衡からの理想励起を仮定します。
具体例で確認
教材用に平衡磁化M0を瞬間的にα=30°励起します。
Mxy(0)=M0 sin30°=0.5M0
直後の横磁化は0.5M0です。以降の緩和や位相分散は別に考えます。
専門的にもう一歩
個々のスピンに横成分があっても、位相が均等に分散していれば巨視的な合計はゼロになり得ます。静的な不均一による分散は適切な反転パルスで再収束できる場合がありますが、T2に由来する不可逆成分を全て戻すわけではありません。大きさと複素信号の位相を分けて扱います。
臨床・測定での確認点
- 励起角と位相を確認します。
- 受信感度と磁化量を区別します。
- T2とT2*の寄与を分けます。
覚えるポイント
- B0と垂直な面
- 位相のそろい方
- 受信信号との関係
間違えやすい点
- 単独スピンと合計を混同しない
- 横磁化ゼロを水素核ゼロとしない
- 全ての位相分散を不可逆としない