RADIOLOGY GLOSSARY
心筋血流SPECT(Myocardial Perfusion SPECT)
IN ONE LINE
一言でいうと
心筋への血流分布をSPECTで評価する検査です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
心臓の筋肉に血液が十分届いているかを、放射性医薬品の集まり方で見ます。
身近なイメージ
畑に水が行き渡っているかを、土の湿り具合で見るような検査です。
そもそも心筋血流SPECTとは?
心筋血流SPECTは、心筋へ血流依存的に集積する放射性医薬品を用い、安静時と運動・薬剤負荷時の心筋灌流を比較する検査です。虚血、梗塞、心筋生存性、左室機能を評価します。
負荷時だけ低下し安静時に改善する欠損は可逆性虚血、両方で低下する欠損は梗塞などの固定欠損を示唆します。ただし減弱、体動、左脚ブロックなどの偽所見を確認します。
定義・しくみ
201Tl chlorideまたは99mTc-MIBI・tetrofosminなどの心筋血流製剤を投与し、左室短軸、垂直長軸、水平長軸断面へ再構成して局所集積を評価するSPECT検査です。心電図同期収集では拡張末期・収縮末期容積、駆出率、壁運動も解析できます。
具体例で確認
負荷像で下壁集積が低下し、安静像で正常化したとします。
可逆性灌流欠損として虚血を疑いますが、横隔膜による減弱や位置ずれでも下壁低下が生じるため、gated壁運動、減弱補正像、体位変換像と照合します。
専門的にもう一歩
負荷時と安静時の比較により虚血と梗塞の鑑別に役立ちます。減弱、体動、横隔膜や乳房によるアーチファクトにも注意します。
臨床・測定での確認点
- 201Tlは再分布を示し、99mTc製剤は投与時の分布を比較的固定して保持します。
- 負荷薬剤は作用機序、禁忌、副作用、拮抗薬を確認して監視します。
- 乳房・横隔膜減弱、患者体動、心外高集積は偽欠損や再構成アーチファクトの原因です。
- gated SPECTではR-R間隔不整や低計数が壁運動・EF解析へ影響します。
覚えるポイント
- 負荷・安静の比較
- 虚血と梗塞の評価
- SPECT表示
間違えやすい点
- 集積低下をすべて梗塞としない
- 減弱アーチファクトを考える
- 短軸・垂直長軸・水平長軸の見方