RADIOLOGY GLOSSARY
呼吸同期照射(Respiratory-Gated Radiotherapy)
IN ONE LINE
一言でいうと
呼吸による標的移動を考慮し、あらかじめ決めた呼吸位相や振幅などの範囲内でだけビームを出す放射線照射法です。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
呼吸で病変が動くとき、狙った位置に近い時間帯を選んで照射します。窓を狭くすると動きは減らせても、治療時間は長くなりがちです。
身近なイメージ
呼気側の一定範囲に入ったときだけ照射を許可し、それ以外は停止します。標的を連続的に追いかける追尾照射とは制御の考え方が異なります。
そもそも呼吸同期照射とは?
呼吸信号に応じてビームのオン・オフを制御します。
外部マーカーと内部標的の対応や、窓内に残る動きを確認します。
定義・しくみ
自由呼吸などで得た周期信号の指定範囲をゲートとし、その間に照射を許可する技術です。ゲートは位相または振幅等で設定します。外部の皮膚・マーカーの動きが内部標的を正確に示すとは限らず、個人ごとの相関とその変化を検証する必要があります。
CORE FORMULA
基本公式
デューティサイクル =
FORMULA NOTES
公式の補足
デューティサイクルは無次元の分率です。
その逆数だけで実際の治療時間を厳密には予測できません。
具体例で確認
教材用に観測した100秒のうちビームが有効な時間が35秒とします。
デューティサイクル = = 0.35 = 35%
照射可能時間の割合は35%です。実際の総治療時間には位置確認や装置動作なども含まれます。
専門的にもう一歩
ゲート幅は残余移動と照射効率のトレードオフです。信号検出からビーム制御までの遅延、位相ずれ、不規則呼吸や基線変化が位置の誤差を生みます。計画用画像取得と治療時に同じ呼吸状態を再現し、ビームオン・オフの遅延を含む装置試験を行います。呼吸停止法や追尾法も動きの管理方法ですが、単にすべてをゲーティングと呼びません。
臨床・測定での確認点
- 外部信号と内部標的の対応を確認します。
- 窓、遅延、残余移動と停止手順を記録します。
- 計画時と照射時の呼吸条件を合わせます。
覚えるポイント
- 位相・振幅などに基づく照射許可
- 窓内にも残る標的移動
- デューティサイクルと効率
間違えやすい点
- 皮膚の動きが常に標的と一致するとしない
- 窓内なら病変が静止するとしない
- ゲーティングと連続追尾を同一としない