RADIOLOGY GLOSSARY

逆投影(Backprojection)

IN ONE LINE

一言でいうと

測定した投影値を対応する経路へ戻して重ねる演算です。単純な逆投影だけでは通常ぼけが残り、正確な逆変換とは異なります。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

測った値を、X線が通った方向へ塗り戻して重ねる計算です。どの場所が減弱したかは、一方向だけでは決まりません。

身近なイメージ

二方向だけの投影を塗り戻すと、交点だけでなく各経路にも信号が広がります。多方向のデータと適切なフィルタが画像再構成に必要です。

そもそも逆投影とは?

再構成の一つの演算です。

フィルタ処理を加えたFBPと単純逆投影は別です。

定義・しくみ

投影座標に対応する画像内の経路へデータを分配し、各方向の寄与を加える処理です。並行ビームでは位置(x,y)に対応する投影値を角度にわたり積分します。これは順投影の随伴に関係する演算で、一般にそのまま逆演算にはなりません。

CORE FORMULA

基本公式

b(x,y)=∫₀^π p(x cosθ+y sinθ,θ)dθ(並行ビーム)

FORMULA NOTES

公式の補足

積分範囲は並行ビームの標準表現です。

離散和には角度刻み等の重みを含めます。

具体例で確認

教材用に同じ画像位置へ二方向から寄与2と3を、等しい重みで加えます。

b=2+3=5(説明用の離散和)

逆投影の寄与は5です。正規化・角度刻み・フィルタを省いた模型で、CT値ではありません。

専門的にもう一歩

連続二次元並行ビームで単純逆投影をすると点の情報が広がり、ぼけが生じます。FBPでは投影の周波数特性を補うフィルタを使ってから逆投影します。離散実装には補間、角度重み、幾何補正が必要であり、反復再構成内の逆投影も順投影との整合が重要です。

臨床・測定での確認点

  • 幾何に合う演算を使います。
  • フィルタと補間を区別します。
  • 画像雑音やぼけは再構成条件込みで評価します。

覚えるポイント

  • 経路への塗り戻し
  • 単純逆投影のぼけ
  • FBPとの関係

間違えやすい点

  • 逆投影なら必ず正確な逆変換としない
  • 順投影と同方向の計算としない
  • 投影数だけで全ての情報欠損が消えるとしない