RADIOLOGY GLOSSARY

フリップ角(Flip Angle)

IN ONE LINE

一言でいうと

RF励起により磁化が回転する角度です。励起前の磁化、RF強度・時間、共鳴条件によって実際の回転が決まります。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

RFパルスで磁化をどれくらい傾けるかを示す角度です。90°なら、理想的には縦方向の磁化を横方向へ倒します。

身近なイメージ

GREでは小さなフリップ角で繰返す撮影ができます。信号は角度だけでなくTR、T1、残留横磁化やスポイリングなどの条件で変わります。

そもそもフリップ角とは?

縦・横磁化の配分と繰返し後の信号へ影響します。

装置で指定した角度と、局所で実現した角度は必ずしも同一ではありません。

定義・しくみ

共鳴RFパルスによる磁化の回転角αです。均一な共鳴条件で一定位相の有効B1を仮定するとα=γ∫B1(t)dtとなります。平衡縦磁化を一回励起した直後の理想的な成分はMz=M0cosα、Mxy=M0sinαです。

CORE FORMULA

基本公式

α=γ∫B1(t)dt(αはrad、有効回転RF場の理想条件)

FORMULA NOTES

公式の補足

B1は有効回転成分の定義であり、線形振動場の振幅との係数に注意します。

具体例で確認

平衡縦磁化M0を、理想的な共鳴パルスで30°だけ回転する教材用例です。

=sin30°=0.5;=cos30°≈0.866

励起直後の横成分は50%、縦成分は約86.6%です。繰返し撮影の定常信号へそのまま当てはめません。

専門的にもう一歩

回転座標系ではRF場の向きの周りに磁化が回転します。B1不均一や周波数ずれで実現する角度や回転軸が変わり、スライス選択RFでは波形と傾斜磁場も重要です。繰返し励起では未回復の縦磁化と定常状態を考える必要があり、90°が常に最も高い信号を与えるとは限りません。

臨床・測定での確認点

  • 送信校正と負荷条件を確認します。
  • 実際のB1不均一が画像コントラストへ与える影響を考慮します。
  • RF出力やパルス変更時はSARなどの安全条件も確認します。

覚えるポイント

  • RFによる磁化の回転角
  • 90°で理想的に横磁化へ
  • 角度とTR・T1の関係

間違えやすい点

  • どんな撮影でも90°が最大信号としない
  • 指定値が全位置で実現するとしない
  • 一回励起の式を定常状態へ無条件に使わない

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