RADIOLOGY GLOSSARY

反転回復法(Inversion Recovery)

IN ONE LINE

一言でいうと

縦磁化を反転した後のT1回復を利用する撮像・測定法です。反転時間を選んでコントラストや信号抑制を調整し、T1測定にも使います。

BEGINNER GUIDE

はじめて学ぶ方へ

磁化を逆向きにしてから待ち、その戻り方を利用します。特定の成分がゼロになる時刻で読むと、その信号を抑えられます。

身近なイメージ

平衡から完全反転した単一成分は、初期−M0からゼロを通り+M0へ戻ります。画像ではその過程をどのTIで読むかが重要です。

そもそも反転回復法とは?

準備反転と読出しを組み合わせます。

IRは読出し方式そのものの名前ではありません。

定義・しくみ

理想的には180°パルスで平衡縦磁化を反転し、TIの間回復させてから励起・読出しを行う方法です。複数TIの信号からT1を推定する方法と、特定TIで成分を抑制する画像法があります。SE系やGRE系など異なる読出しと組み合わせられます。

CORE FORMULA

基本公式

Mz(TI)=)](完全反転・長TR)

FORMULA NOTES

公式の補足

初期値−M0を仮定します。

磁化の符号と画像の絶対値は別です。

具体例で確認

教材用に完全反転直後Mz(0)=−M0、t=T1です。

=1−2e⁻¹≈0.264

T1後には正の約26.4%です。飽和回復の63.2%とは初期値が違います。

専門的にもう一歩

反転効率、有限TR、読出しによる磁化の変化で信号モデルが変わります。マグニチュード解析では符号の扱いも重要です。T1推定には十分なTI配置とモデル検証が必要で、信号抑制用画像をそのまま絶対T1画像とみなしません。用途に合わせて磁場と対象組織の条件を確認します。

臨床・測定での確認点

  • 反転効率とTRを確認します。
  • 読出しの影響をモデルに含めます。
  • T1定量と抑制画像を区別します。

覚えるポイント

  • 180°反転の準備
  • TIとT1コントラスト
  • 飽和回復との差

間違えやすい点

  • 反転と90°飽和を同じとしない
  • IRをSEだけに限定しない
  • 全信号を単純な長TR式で説明しない