RADIOLOGY GLOSSARY
核スピン(Nuclear Spin)
IN ONE LINE
一言でいうと
原子核が持つ量子力学的な角運動量です。水素核のスピン量子数は1/2で、磁気モーメントと磁場中の応答に関係します。
BEGINNER GUIDE
はじめて学ぶ方へ
原子核の量子力学的な性質です。小さな球が普通の意味で回転しているという説明は模型であり、実体をそのまま表していません。
身近なイメージ
水素の¹H核ではI=1/2なので、磁場方向の射影量子数は+1/2と−1/2の二つです。常に全核が低エネルギー側へそろうわけではありません。
そもそも核スピンとは?
スピン量子数Iと角運動量の単位を区別します。
全ての原子核がMRI信号を出すとは限りません。
定義・しくみ
原子核の固有角運動量に対応する量子自由度です。量子数Iに対して角運動量の大きさはℏ√[I(I+1)]、ある軸の射影はmIℏです。磁気モーメントを持つ核は静磁場中でエネルギー準位が分かれ、核磁気共鳴の対象となります。
CORE FORMULA
基本公式
|J|=ℏ√[I(I+1)];Jz=mIℏ;mI=−I,…,+I
FORMULA NOTES
公式の補足
ℏ=です。
Iℏは最大射影で、角運動量の大きさとは違います。
具体例で確認
教材用に¹Hのスピン量子数I=1/2です。
射影状態数=2I+1=2
二つの射影状態を持ちます。古典的な回転方向が二つに限られるという意味ではありません。
専門的にもう一歩
角運動量と磁気モーメントは核種固有の磁気回転比で関係づけられます。スピンゼロの核は通常の核磁気共鳴の対象になりません。磁場による準位差と熱分布のわずかな偏りが巨視的な平衡磁化を作るので、原子核の数とそのまま全て同方向の磁化を同一視しないことが重要です。
臨床・測定での確認点
- 核種を明示します。
- Iは無次元の量子数です。
- 古典的な図解と量子状態を区別します。
覚えるポイント
- ¹HはI=1/2
- 2I+1状態
- 角運動量と磁気モーメント
間違えやすい点
- 電子スピンと核スピンを混同しない
- 全核をI=1/2としない
- 球の自転を文字通りの説明としない